Great Walk : Abel Tasman Coast Track / New Zealand(アベル・タスマン・コースト・トラック)

- GPS
- 19:21
- 距離
- 52.7km
- 登り
- 1,350m
- 下り
- 1,361m
コースタイム
- 山行
- 3:59
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:59
- 山行
- 3:11
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:11
- 山行
- 4:55
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:55
- 山行
- 5:42
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:42
- 山行
- 1:34
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:34
天候 | Day1 : ☁ ➡ ☁ ➡ ☁ Day2 : ☂ ➡ ☂ ➡ ☂ Day3 : ☁ ➡ ☀ ➡ ★ミ Day4 : ☀ ➡ ☀ ➡ ☀ Day5 : ☁ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
飛行機
街にはアウトドアショップやスーパーもあり、トラックに向かうシャトルバス(片道2〜3時間)もある。 <往路シャトルバス> AbelTasmanCoachlines(ネルソン➡マラハウまで$20) http://www.abeltasmantravel.co.nz <復路シャトルバス> Trek express(ワイヌイ➡ネルソン空港まで$150) http://trekexpress.co.nz/prices.html ※55ドルはネルソンまで4名乗車の場合のみ。単独では$220とのこと。 今回はマラハウまで2名と同乗したのでその分減額し$150を降車時に支払った。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◇公式(DOC)サイト http://www.doc.govt.nz/abeltasmantrack?region=NelsonTasman&parkId=dc9bb314-c503-41f3-b68a-fd0f6def602b&activity=Walking-tramping#findplaces 小屋予約もここから。コースによっては、事前にコース最寄りのDOCビジターセンターでチケットと交換する必要があるが、今回は予約時に受領したメール(Great Walk Booking Confirmation)を印刷して持参すれば良かった。 ◇小屋について ・暖炉有。薪や斧が小屋の近くに用意されているが着火剤が無くて苦労した小屋も。 ・水場は要煮沸と飲料用の2種類がある(キャンプサイトは場所による)。 ・トイレは紙あり水洗(キャンプサイトは汲み取り式)。 ・マットはかなり分厚く快適だけど寝袋は必要。 ・シャワーがAwaroa HutとWhariwharangi Hutにはあった(他の小屋は未確認)。 水着を持って来ている人もいた。水なので冷たいらしい(自分は未使用。日本のフェイシャルペーパーを使った)。 ・携帯電話(Voda NZ)はBarkBay Hut、Whariwharangi Hutは圏外(但しWhariwharangi Bayで使用可能)。それ以外の各小屋と両エンド(マラハウ、ワイヌイ)は使用可能。 ・各小屋の側にはDOC Staff用の小屋が別にあるが、泊まっているのを見たのはAwaroa Hutのみ。実際Awaroa HutではDOC Staffのチケット確認もあった。Anchorage HutとBarkBay Hutの近くでもStaffを見かけたので巡回している様子。 ◇お店について ・トタラヌイ(4日目に通過)までは、別荘地や船着き場が途中に点在し日帰りアプローチも可能だけど、お店は見つけられなかった。食料については持参を前提に計画を立てるのが無難。 |
その他周辺情報 | ◇ネルソンYHA 宿泊先。 http://www.yha.co.nz/hostels/south-island-hostels/yha-nelson-by-accents/ 徒歩圏内にアウトドアショップ・大型スーパー(Countdown)あり。 各アウトドアショップでガスカートリッジ、液体燃料、行動食が入手可能。 スーパーでは、お寿司の素、海苔など日本の食材も入手可能。 ◇ネルソン空港 小さい空港。空港内には小規模な軽食・売店のみ。 http://www.nelsonairport.co.nz |
装備
個人装備 |
Haglofs LEX 110L(1)
GPS・地図(1)
ファーストエイド・リペア類(1)
着替え・予備グローブ(1)
ソフトシェル(1)
ダウン(1)
レインコート(1)
レインカバー(1)
保存食・行動食・水(1)
サングラス(1)
日焼け止め(1)
ヘッデン(2)
グローブ(1)
テントマット(1)
シュラフ(1)
浄水器(1)
火器・食器(1)
ガス・燃料(2)
ビニール袋(2)
ストック(2)
ビビー(1)
サンダル(1)
|
---|---|
備考 | <サンダル> ザックを背負って浅瀬の渡渉時に活躍する。泥濘を歩くので踵にバンドがあると良。貝殻が散乱しているので素足は難しい。水量も膝下程度あるので登山靴も厳しい。 <折りたたみ傘> レインコートも必要だけど小雨ではこちらが便利。 <虫除け> 現地で購入。街中にいなくてもトラック上では沢山寄ってくる。 刺すと痛いし痒い。虫除けはアウトドアショップで購入可能。 <生米> 日本から持参したα米より、美味しいし優先して食べた。軽いし嵩張らない。 <石鹸> 使用というより、小屋の匂消しとして。。。 <フェイシャルペーパー> 水のシャワーを使える小屋もあるけど冷たいらしいので、こっちが便利。 <ザック> 今回は久しぶりに背面長を調整できるザックを使う。普段は肩で背負うタイプだけど、腰の負担を増やして重い荷物も背負う。登山とは違い高低差は小さいので、重い荷物も持ちやすい。海外旅行で4泊5日で寝袋必須なので最低限必要な装備も増えてしまう。今回は、 16kg(+食料2kgと水1.5kg)を背負うことになった。日々の距離は10数キロでも余裕という感じではなかった。パックウェイト20kg弱となると自分には厳しい。装備や食料計画は、もうちょっと考えたいと思った。 <ガス缶> 南島に到着後、ジェットボイルのスモールサイズ2缶を購入。ガスはゴール地点で、昼食を取っても若干余り。5分ほどその場で燃焼させ使い切った。 <地図> オークランドのDOCビジターセンターで紙の地図とハンカチ状の地図を購入。またスマートフォンを使ってOpenCycleMapで位置確認とログ取りをした。 |
感想
グレートウォークの一つ、エーベル・タスマン・コースト・トラックを歩いた。
グレートウォークは、数多くあるニュージーランドのハイキングルートでも国を代表する9ヶ所のルートに対する名称。冬の時期(6月〜9月)はクローズしているところがほとんどだけど、エーベル・タスマン・コースト・トラックは通年で歩ける数少ないグレートウォーク。海岸線を歩くコースで、コースの要所を結ぶ海上バスも通っているので途中で終わらせて帰ることも出来る。全部歩くと全長60km。今回は5日間をかけてスルーハイクする計画。
トラックのスタート地点のマラハウは、今回拠点としたネルソンの街から車で2時間ほどの距離がある。ゴールのワイヌイはさらに離れている。往路のマラハウは日帰りツアーボートの拠点にもなっていて、シャトルバスは簡単に確保できた。大変だったのが、ゴール地点のワイヌイからネルソンへの帰りの便。オンシーズンであればシャトルバスは結構あるようだけど、オフシーズンで見つからない。一人55ドル。ただし4人以下なら不足分も自分が支払う条件でシャトルバスが確保できてスルーハイクの目処が立った。
ちなみにエーベル・タスマンというのは、西洋人で初めてニュージーランドに到達したオランダ人。このトラックでは、先住民のマオリ人とエーベル・タスマンら西洋人が初めて会ったビーチも通過する。また、海岸線に沿って歩くんだけど、干潮時間だけ歩けて(時間外はカヤックを使うか、海岸伝いに歩くことも可能)、独特な景色も楽しめる。
<1日目>
マラハウ(Marahau)からアンカレッジ小屋(Anchorage Hut)まで12.4km 4時間のコース。
しかし、トラックのスタート以前、ネルソンの宿泊先からマラハウに向かうシャトルバスの出発時間を間違えて乗り遅れてしまった。幸い、各宿泊施設を回って、最後にネルソンのバス発着所から出発するらしく、急いでバス発着所に向かうことで、なんとかシャトルバスに乗り込みスタート地点に着けた。初日の天候は曇り。前日予報では雷も予想される悪天候だったが、ちょっと好転したようだ。幸先良いと思うことにしよう。
初日のコースは海岸線に沿った比較的フラットな道。大人2人が余裕ですれ違えるほど広く、整備されて歩きやすい。ニュージーランドのトラックの特徴でもあるシダの茂る道を歩く。久しぶりの重装備で腰が重かったが、コースタイムと同じ4時間程かけて初日の宿泊地、アンカレッジ小屋(Anchorage Hut)に到達した。
小屋は2013年10月に改築されたばかり。寝袋持参は必要だけど大きくて分厚いマットも用意されていてかなり快適。ベットは広い8人部屋が4室ほどあり、広いキッチン兼食堂や水洗トイレも用意されて豪華。事前予約が必要なので、無理に押し込められることもない。
昼過ぎから3時くらいまでマラハウから日帰りボートツアーで来たと思われる観光客が湾から上陸し周辺散策していて、ちょっとだけ賑やかになる。結局、ヒュッテ泊は自分以外は英国人カップル1組しか宿泊せず、2段ベット8人部屋が1部屋貸切になった。英国人カップルはバーク・ベイ(BarkBay)からボートで帰るとのことで、次の宿泊地バークベイ小屋(BarkBay Hut)まで一緒だったけど、彼らは家庭用卓上コンロを持参していた(勿論、彼氏の荷物)。コンロを背負うなんて、歩荷トレでもしたく無い。
<2日目>
アンカレッジ小屋(Anchorage Hut)からバークベイ小屋(BarkBay Hut)まで12.1km 4時間のコース。
アンカレッジ小屋(Anchorage Hut)で寝ていると夜半から雨が降りだした。6時に起きてゆっくりと時間をかけて朝食をとる。食事中も雨脚が強くなったり弱くなったりを繰り返す。次のヒュッテまでは4時間ほどなので、急ぐ必要は無いんだけど途中のトレント・ベイ(Torrent Bay)は干潮前後の2時間は湾内を歩ける!この日の干潮時間は朝7時なので、9時までの通過が必要。ギリギリまで遅らせて8時30分にヒュッテを出発した。
10分程でトレント・ベイ(Torrent Bay)に着くと綺麗に潮が引いている。小屋からサンダルで歩いてきたので、そのまま湾内を進む。湾内は貝殻など堆積物の多い砂浜。でも砂の目が細かいのか比較的硬く締まっていて歩きやすい。湾内に流れ入る川を横切るため、途中何度か渡渉が必要になるけど一番深いところで膝下程度。水が冷たいのを我慢すれば十分渡れる。
対岸には水場やトイレ、東屋もある。砂の付いた脚を綺麗にして、登山靴に履き替えてトラックに戻った。湾通過後は、尾根を一定の高さトラバースするトラックが続く。多少起伏は多いけど、日本の登山道に比べるとやはり道幅も広く、排水もしっかりしていて雨の中でも歩きやすい。足下が泥に汚れることなく昼過ぎにバークベイ小屋(BarkBay Hut)に到着した。
小屋は1段7人まで泊まれる2段の蚕棚が2部屋。前日の最新ヒュッテに比べると狭いけど、十分快適な小屋。この日の宿泊者は、男性(中国人)と女性(ニュージーランド人)が1人づつ(自分を含めて3人のソロ)とニュージーランドの女性二人組の計4組。各組が蚕棚1段をづつ使うことになった。小屋到着1番手の自分は、上段の暖炉の熱が暖かい段を確保。小屋の外では、ずっと雨音が強くなったり弱くなったりを繰り返していて、そのうちに眠ってしまった。
<3日目>
バークベイ小屋(BarkBay Hut)からアワロワ小屋(Awaroa Hut)まで11.4km 4時間のコース。
朝は昨日から続く小雨の中、シダの森からスタートする。しかし、徐々に回復傾向で海岸線に出る頃には青空も見え、今まで一番の好天となる。3日目のルートは樹林と砂浜を交互に歩くのだが、砂浜では潮が満ちていると海水の中を歩く場面もあるようだ。今回は、流木を使うことで水中を歩くのは避けられた。
13時過ぎにアワロワ小屋(Awaroa Hut)に到着。昨日の小屋よりもさらに小さい。小さめの蚕棚2段が3室。ヒュッテから見える河口の眺めは素晴らしい。
この日は、前日のニュージーランドの女性二人組とオーストラリアのカップルが小屋に泊まり3室を分け合った。
ここでバーナー(ジェットボイル)のガスカートリッジが1缶空になる。やはり調理する時にボイルを3分したうえで生米を炊いてるので減りが早い(3分ボイルは、ろ過済みの蛇口から取っているので必ずしも必要ではない)。もう1缶未使用の缶があるので燃料に余裕はある計算。最終日は飛行機に乗るので(保存食を残しつつ)、うまくガスを使い切りたい。
この日は、夜中に小屋を抜け出して夜空を眺める。この日の月は半月だけど、月の出前で星空がよく見える。雨露に輝くシダ林も素晴らしいけど、やっぱり晴れた空や星空の夜も楽しみたいと思っていたので、様々な天候に感謝しつつ星空を眺めた。
<4日目>
アワロワ小屋(Awaroa Hut)からファリファランギ小屋(Whariwharangi Hut)まで13.5km 5時間のコース。
この日のメインイベントはアワロワ小屋(Awaroa Hut)の目の前の河口を横断するところ。干潮時刻の前後90分が渡渉の目安で、目標とした干潮時間は朝8時53分。自分は8時過ぎにフライング気味に横断を開始する。今回も深い流れがあり、深いところでは膝まで浸かるところもあった。今回苦戦したのは深さよりも冷えきった水温。氷でも流れてくるんじゃないかと、悲鳴をあげそうになる。川を渡渉するたびに気合いを入れて水流に足をを入れること数度で無事に渡りきることが出来た。対岸にはトイレはあるが水場は無く、トラック脇に流れる小川で砂のついた足を洗う。振り返ると同じヒュッテに泊まった女性2人組も渡渉を開始したのが見える。悲鳴が聞こえる。渡渉点を間違えて深みにはまったか。対岸から渡渉するハイカーと合流して交互に渡りあっているのが見えた。
渡渉の後は、前日同様にシダの樹林歩きと砂浜を交互に渡り歩くのだが、前日に比べて道幅が狭いところが増える。大人1人がギリギリという道幅も出てくる。とはいえ日本の登山道と同じ程度。それまでが道幅で綺麗に整地されていたので、それに比べて狭いというだけ。日本の山に近く、より自然に近い雰囲気は、自分には好ましく思えた。
14時前にファリファランギ小屋(Whariwharangi Hut)に到着する。この小屋はこれまで一番古く歴史を感じる建物。もともとヒュッテとして作られたものでは無いだろう、2階建ての自宅といった雰囲気。古いニオイに慣れないが、こんな1泊もアリだと思う。この日の小屋の宿泊者は、2日以降一緒だったニュージーランドの女性ペアと自分の2組。オーストラリアのカップルはキャンプ泊としたようだ。
4部屋のうち自分は2階の3人部屋を1室を占有させてもらった。独特のニオイと室内の暗さが気になり、近くのファリファランギ・ベイ(Whariwharangi Bay)まで歩き早めの夕食を済ませた。
<5日目>
ファリファランギ小屋(Whariwharangi Hut)からワイヌイ・ベイ(WainuiBay)まで5.5km 1.5時間のコース。
ニュージーランドの2人組女性は、4日目に通過した トタラヌイ(Totaranui)まで戻って海上バスで帰るとのことで前日歩いた道を帰った。スルーハイクに拘らなければ、海から歩た道を見るというのも面白い選択。初グレートウォークの自分には、スルーハイクは重要。最終日は1.5時間ショートコース。シャトルバスとの待ち合わせは13時30分なので急がない。ゆっくりと最後のトラックを楽しむ。12時30分に無事にワイヌイ・ベイ(WainuiBay)に到着した。しばらくしてオーストラリアのカップルも到着。彼らはトラックのスタート地点のマラハウにレンタカーがあるようで、そこまでシャトルバスも一緒。自分もネルソン空港まで無事に送り届けてもらい無事に帰ることができた。
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