【その先の、道へ(6)】 好きにまみれろ 幌尻岳・新冠陽希コース アブ・クマ対策必要
北海道
aideiei
体力度について
- GPS
- 19:10
- 距離
- 41.3km
- 登り
- 2,574m
- 下り
- 2,576m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 5:31
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 9:17
| 天候 | 3日とも良好 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| その他周辺情報 | びらとり温泉ゆから 道の駅「樹海ロード日高」 |
写真
新冠の道の駅を出発して、イドンナップ山荘に向かう途中。優秀スタリオンステーションにて「オグリキャップ」、武豊との復活、有馬記念は泣いたなぁ。
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幌尻岳新冠陽希コース、それでは出発します。2日後に戻ってこれるかしら？それともヘリコプターでひとっ飛びでしょうか？それとも、熊の胃袋の中でしょうか？
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16時過ぎ、みんな夕食を作り始めています。私はマルちゃんの「ダブルラーメン」、乾燥野菜、動物性タンパク質を取るために「シャウエッセン」を用意しました。
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朝食です。昨日残しておいたラーメンスープにご飯を入れておじやにします。北海道産ななつぼしを用意してるのは、北海道愛溢れる証拠。
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2日目はサブザックにて山頂を目指します。中には水分、替えのタオル、とかげくん、モバイルバッテリーとコード、雨具、行動食などが入っています。
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ということで、山荘から5時間。幌尻岳山頂にたどり着きました。とかげくん、よかったね。看板も「日高山脈襟裳十勝国立公園」になっていますね。
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先ほどまで、カールが見えていたのですが。今はもう見えなくなってきています。さて、携帯電話の充電が切れそうなので、充電しながらGPSのみを動かします。
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と言うところで、2日目終了。足がもうガタガタです。夕食、3日目の朝食は基本的に同じメニューでした。この日は、じっくり寝付けました。
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この日は、じっくり寝付けました。
で、この道の駅にあるのは「キタサンブラック」、日高町ヤナガワ牧場産、ただ日高町とは言っても旧門別町の方。北島三郎がオーナー、G1を7勝。すごいね。
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感想
今回の北海道遠征のメインの1つです。日本百名山の幌尻岳に登りたいという思いをずっと抱えていました。日本百名山を意識するようになってから「いつかは登らなければいけない。」「きっといつか登るのだろうな。」と思ってきた山です。
しかし、いざ登ろうとすると、非常に心が重く、選択肢が多く、多くの準備が必要でした。
�．魁璽港�択について。
幌尻岳に登るルートは基本的に3つあります。その中で私は今回は新冠ルートを選びました。これは、消去法です。
チロロ林道からのコースは、日帰りで27キロ行くか途中にテントを設営して望むかの選択肢になります。水場も少なく、大量の水とテント泊装備を背負って、急なところを登るのは自分には難しいと考えました。
豊糠からのルートは、川を渡るところが多く、天気が悪くなれば危険なところもあるといいます。沢靴を別に購入している人も多く、私としては「たったこの山1つのみに沢靴を購入するなんて。」と思ってしまいました。
ということで、今回は新冠陽希コースを選びました。3つのコースの中では1番長く2泊必須です。1日目は、イドンナップ山荘まで38キロの悪路運転ののちに、山荘まで約17キロ歩きます。2日目に山荘から山頂までをピストンします。最終日は、またイドンナップ山荘まで17キロ戻ってきます。往復40キロ超える歩行を必要としますが、川を渡る事はなく、天候に左右されにくく、道外から来る人にとっては「1発で登頂してしまいたい。」人にとっては、確実なコースと考えます。
�⇒縮鵑砲弔い董�
幌尻岳新冠陽希コースに挑むためには、新冠ポロシリ山荘の予約を2泊分取らなければなりません。これは、新冠ポロシリ山岳会に専用Excelシートに記入して送るのですが、ココヘリへの登録が必要だったり、2泊で計画を立てなければならなかったり、制約はあります。
また、山岳会のホームページに随時変更される山荘利用予定者数が掲示されているので、既に山荘が満員になっている日などは避けて申し込むことになります。意外と団体客などが入ってる日は、山荘が満員になってることもありました。私は6月の時点で8月1日2日を申し込んでおきました。火曜日にエスコン、水曜日に準備、木金土で山に行くと言う予定です。しかしながら、梅雨末期からの天候不順で天気予報は二転三転し、一体どうなることやら、もしかして次の週に予定を変更しなければいけないかもしれない。とヤキモキしながら天気予報のホームページを見ていましたが、直前になって、「三日間とも雨は降らない」と言う予報に変わり、私は安心して登山口に向かうことができました。
��準備品は食べたいものを。
新冠ポロシリ山荘は避難小屋なので、食事は全て自分で作らなければいけません。せっかくなので、北海道しか売っていないもの、北海道産品を中心に食料計画を立てました。
マルちゃんのラーメン、実は関東ではほとんど売ってません。非常に懐かしい味です。ダブルラーメンは、私が小学生の時土曜日学校から帰宅して作り、弟と2人で毎週のように食べていた記憶があります。今回はダブルラーメンを1つと、味噌ラーメン、醤油ラーメンを用意しました。
加えて、ラーメンの具用乾燥野菜を購入しました。
また、ラーメンの汁に米を入れておじやにしようと思い、パックの米を購入しました。これもできるだけ北海道産の米を購入しようと思い「ななつぼし」を選びました。
また、ペットボトルに入れて焼酎も用意しました。サッポロソフトペットボトル、北海道外ではほとんど手に入りません。ほとんどクセのない甲類焼酎で割った水やジュースの味を壊すことがありません。今回苫小牧の酒屋で2.5リットルペットボトルを購入したので、移し替えて持ってきました。こうして、自分が札幌に住んでいた時代の懐かしい食べ物や飲み物で食料計画を立てました。
��1日目、意外と持てるぞ！？
車中泊をした新冠朝の道の駅をスタートしてイドンナップ山荘に向かいますが、3日前の大雨の影響がまだ大いに残ってるようで、道は凸凹、その中に水が溜まっていること多数、できるだけ避けようとハンドルを切りますが、どうしても切れない時は仕方なくザブーンと水を跳ねてしまいます。走っていてもわかります、車が泥まみれになっていくのが。まぁ何とか故障せずに到着、車はもう泥水だらけになっていました。
昨年、車を買い換えたときに、選択肢として「RAV4」「ハリヤー」「ヤリスクロス」が候補に上がったのですが、ほんの少しだけ頭の中によぎったのが、「幌尻岳の林道を行くのは、RAV4」しかないよなぁ。と言うこともありました。
さて、準備をしたザックは約13キロ、これを背負って山荘まで行くわけです。最初は重たいなぁと思ったのですが、30分ほど歩くとあまり気にならなくなりました。いこい橋を越え、ただひたすらに歩いて行きます。10時ごろから、体にまとわりつくアブに苦労するようになりました。もちろん体につくのが嫌なので手で追い払うのですが、キリがありません。ひたすら歩き続けるしかないのです。
高山チョウがヨツバヒヨドリなどにどんどん吸い付いています。それを撮影しようと思うのですが、そのたびに体じゅうアブにたかられます。
この山に来るには、アブ対策は必須です。黒い色に反応してたかります。ザックを置くと、ザックの黒い部分に集中的にたかりました。
対策としては、ハッカ油などの薬剤、オニヤンマ、黒い服装を避ける、防虫ネット(頭部保護)、皮膚の露出を少なくする、などでしょうか。
最後は這々の体で山荘に飛び込みました。山荘付近もアブだらけでした。私は山荘の入り口すぐ左の場所をキープしました。特に何もすることなく、同じ日程で下から上がってきたご夫妻と、本日山頂ピストンを終えて戻ってきた方々と会話を交わします。
A「本日無事に百名山終わったよ。」
私「お、お疲れ様です。」
ご夫妻「私たちは明日登頂すれば終わります。」
私「こちらもですか。明日は歓喜ですね。」
B「私は99座、利尻でおわりだよ。」
私「もう少しですね、頑張ってください。」
B「ちなみに、あなたは何座目？」
私「明日、ここに登って97座です。」
B「それは、まだ残っているねえ、頑張ってね。」
私「はいー」(それにしても、強者しかいないなあ、ここ。)
その後、夕食をとり、晩酌をし。19時には就寝。でも、興奮していたのかあまり眠れず、うつらうつらしていたようです。
�ゴ心遒硫�
4時に朝食をとり、5時には出発しました。前日からの宿泊者に聞いたところ、「浄水器を持っていけば、水には苦労しないよ。」ということで、1リットルのペットボトルにスポーツドリンクを入れ、飲み終わったら、そのペットボトルに水を汲み浄水器で濾過して飲むと言う方針を立てました。
最初は、沢の横の道を登って行きます。1本橋を渡った後は登りになります。登りに登ってさらに登ります。この日は登りだけで標高差1300メートルを超えていくのです。途中「中間点」と言う看板がありますが、そこが中間点と言う感覚はありません。沢があり、そこが最終水場となっています。そこまでで1リットルのスポーツドリンクを飲み干し、ここでペットボトルに沢水を汲み、浄水器を取り付けて飲んでみたところ、「ううん、旨い！」となりました。ここでまた1リットル汲んでさらに上を目指します。
1700メートル位からは森林限界を超えて、お花畑になります。とりあえず時間のことも心配なので、気になるお花を中心に撮影していきますが、きっと咲いていたのに、撮り忘れた希少種などもあるのではないかと今となっては思っています。
大岩を超えたら、標高差50メートルで分岐になります。豊糠方面から人がやってきたり、そちらのほうに帰っていく登山客がいました。分岐で休んでいると豊糠方面から来た女性が私に「こっちが山頂ですか？」と、聞いてきました。「違いますよ。右側の方です。」と私が答えました、もし間違えて新冠側に下ってしまったら大変なことになってしまいます。
私のほうも、山頂までの稜線歩きを楽しみ、山頂にたどり着きました。「日本百名山」「日本百霊山」「ふるさと百名山」「北海道百名山」「県別リスト北海道の山」など、多数のリストに登録されています。それにしても日本百名山97座目になります。残り3つ「利尻岳」「光岳」「宮之浦岳」です。それらの山にいつ登ろうか、計画を作るのも楽しみになりました。
山頂でお話しした方はチロロ林道からのピストンの2人組。九州から来ているそうで、北海道を楽しんだ後は、車を持って新潟にわたり北アルプスに出かけるとか。健闘を祈ります。
結局20分ほど山頂にいて、下り始めました。携帯電話の電気が20%ほどになっていたため、モバイルバッテリーで充電し、GPS機能のみを活かしてバッテリーごとしまいました。
写真を撮りたい場所は、もうすでに来る時に撮ってしまったので、それで良いでしょう。
後は、来た道を延々と下り続けます。一歩一歩、足を置くところを頭で考えながら下っていかないと、足にショックが来てしまいます。そのショックは、膝腰に溜まっていき、次の日に疲労として残ることになると思われるので、とにかく特に足を置いて、次はどう置くという計算をしながら下ることが大事です。
一本橋に戻り、再び携帯電話をポケットの中に入れました。後はもう山荘まで1時間以内。写真を撮りたい場所もあまりなく、14時台に山荘に戻ることができました。体は疲労の塊でした。両足、足首、右膝、腰、両肩に筋肉痛的な痛みがあり、寝転んで体をいろいろなところに押し付けると、ボキボキボキボキッと音がします。1時間位ごろごろしていると少しはマシになってきました。
昨日と同じ時間に、ほぼ同じ内容のものを調理して食べます。なので、写真には撮りませんでした。とにかく予定していた栄養を体の中に取り入れることが大切だと感じていました。
この日も19時に就寝。昨日よりは寝られました。とりあえずいちど目を覚ましたのが24時30分。ここだけでも5時間以上は熟睡しています。そこから後は1時間半毎位に目が覚めましたが、普段の睡眠時間よりも長い時間眠れたことは確実でした。
�Δ覆�いながいペンギンの話
朝目覚めまして、体のチェック。筋肉痛はひどく歩く姿は、まさにペンギン。これはもう治りようがないので、このまま下るしかありません。そう、今日はながいながいペンギンの話なのです。
朝食は昨日とほぼ同じメニュー、いそいそと食べ荷物を全てまとめ、ザックに詰めました。ほぼ5時に山荘を後にしました。
休憩したいが休憩できない、写真を撮りたいが撮れない、水を飲みたいが飲めない。理由は簡単、アブにたかられるから。立ち止まるたびに、ズボンやザックにアブがやってきます。両腕や腹、頭にたかったアブを手で追い払い、叩き潰しながら進むしかありません。2日前よりもアブが多いような気がします。
歩き始めて、1時間程度経った時に、もう登ってきた人がいました。その人もアブにたかられていました。「このアブ、何とかならないですかね？」「いや、ほんとひどい。」
ペンギンのように歩きながら、ひたすらに両腕でアブを払う！
「こら！、虻川！！」「次は君か！アブレイユ！！」「何だ、あーブッチャー！！」など適当な名前をつけて叫びながらアブを払ってきます。
結局、ほぼ最後までアブにたかられ、数百匹は叩き落とし、休憩することも水を飲むこともせず、4時間ちょっとでイドンナップ山荘へ。ペースとしては予定よりもかなり早く、予定よりも1時間半ほど早く下ってきてしまいました。
山荘もアブがひどかったので、急いで着替え、荷物を車の中に入れて、すぐにスタート。私の車は2日前と同じように荒れた林道を走り始めたのです。しかしながら、2日前の方がひどかったような気がします。それは2日前は雨が降ったばかり、そこから2日経っての今日、その差であろうと思われます。砂利道の林道が終わり、携帯電話の電波がつながった時点で、この三日間の幌尻岳山行が無事に終わったと、ほっとしました。
この帰りは、ペンギン歩きでしたが、そこそこ早いペースで、長い長い林道を歩いたお話でした。
�Д┘團蹇璽�
山荘内で聞いた中では、新冠「レ・コードの湯」に行くと言う人が多かったです。確かに登山口から1番近い温泉なのでしょう。私は、これから北に向かうため、平取方面への道を模索しました。そして、平取で温泉に入り、さらに北「日高町」にやってきました。
現在、市町村合併により日高町は二箇所に分かれています。かつての日高町と門別町合併したのですが、2つの地域の間には平取町が挟まっています。つまり、町役場は旧日高町にありますが、旧門別町は飛び地になっています。
日高町にある道の駅には「日高山脈博物館」「Aコープ」「セイコーマート」「道の駅ショッピングコーナー」「飲食店たち」と、様々なものがある。私は博物館を見て、とうきびを食べ、蕎麦屋で夕食。そのまま、車中泊で夜が更けてきました。
それにしても、筋肉痛がひどい。これから北(利尻町)に向かうのであるが、筋肉痛が癒えるまでは、散歩できるようなところを散歩し、徐々に日程を再設定していきたいです。
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幌尻岳のレコ、読ませていただきました。
数年前に同じルートで幌尻岳に行ったので、あの辛い記録がよみがえってきました。
アブ🪰アブ🪰アブ🪰・・・そして筋肉痛🤣😭。同じだー🤣
私は数十箇所アブに噛まれ、腫れ上がり熱まで出てしまい病院へ行きました。
もう、二度と行きたくない山のひとつが幌尻岳です。ちなみにもうひとつ二度と行きたくない山があります。宮之浦岳です🤣
頑張ってください
お疲れ様でした
行ってきましたよ、幌尻岳。しかも新冠陽希コースで。
やはりきつかったのは2日目の下りと3日目、特にアブアブアブですね。
でも、個人的にはその後に行った利尻岳の方がきつかったです。理由はやはり斜度、急な登り下りが苦手みたいです。
さて、宮之浦ですか。tanamariさんのレコをもう一度読み返してみますね。ということは・・・。
近々、航空券＋宿泊＋レンタカー3泊4日を押さえてあります。あとは天気と足次第、一応淀川登山口からのピストンの予定です。
aideieiでした。また、情報交換しましょう。
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