朝里岳〜長峰-北西尾根-北面滑降〜


- GPS
- 05:48
- 距離
- 26.4km
- 登り
- 2,217m
- 下り
- 2,203m
コースタイム
天候 | 曇り時々吹雪、一時晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
この日は本当は積丹方面(ポンネアンチシ山〜余別岳)へ宿泊まりで行くつもりだったが、前日の二つ玉低気圧の通過の影響で、まだまだ山は荒れていそうなので、あえなく(あっさり)断念。
ある程度行き慣れていて天候によって“融通”の効きそうな余市三山に目的地を変更。しかし、札幌国際スキー場行きのバスは既に土日祝だけなので、キロロ・スキー場からのアプローチ。しかも、こちらも平日は小樽からのバスのみ。やはり公共交通機関利用者の行けるところは限定されてしまう。
事前にいくつか計画を立て、天候等の状況によって選択しようと考える。
1.キロロ・スキー場〜飛行場〜白井岳〜ヒクタ峰〜逆川〜小樽内川〜札幌国際スキー場〜朝里岳〜キロロ・スキー場
2.キロロ・スキー場〜飛行場〜余市岳〜阿女鱒岳〜落合〜常盤
3.キロロ・スキー場〜朝里岳〜朝里岳北面1022付近の沼〜グレポン岩塔群〜朝里岳〜キロロ・スキー場
4.キロロ・スキー場〜飛行場〜余市岳〜余市岳北西面〜キロロ・スキー場
1と2はそれぞれ、ヒクタ峰と阿女鱒岳という未だに登ったことのないピークに念願の登頂を果たそうというものだが、視界が効かないと厳しいし、登り返しや車道歩きもあるので、好天が条件。3や4にしても天気が悪いと難しい。
小樽8時5分発のバスで9時前にキロロ・スキー場に到着。ゴンドラは時期的に既に終了していたので、リフトを乗り継いで長峰ゲレンデの上まで行くが、雪まじりの風速20mくらいの強風が吹き荒れており、ゲレンデを滑りながらしばらく様子を見ることにする。既に1回券を4枚買ってここまできたが、さらに3時間券を買うハメになり、無駄遣い。スキー場からのアプローチはいつもこれ(どのチケットを買うか)が悩みのタネ。そのシーズンにまだまだ来るところなら、回数券を買うという手もあるのだが。
前日に雪が降ったはずだが、強風のおかげでゲレンデの雪はガリガリ。2,3本滑っていると、11時近くなってちょっと風も緩み、青空ものぞいてきたので、再び長峰ゲレンデの上まで上がり、南面を巻いて朝里岳の北西尾根上の三角点・長峯の東の鞍部に出る。
折から陽も差してきて、朝里川対岸の尾根にあるグレポンと呼ばれる岩塔群も見える。「さあ、行くか」という気持の一方で、「何だか疑似晴天みたい」という気も。案の定、シールをつけているうちにあっという間に陽は翳り、視界は奪われ、再び強風が吹きつけてくる。先に写真を撮っておくんだった。
朝里岳へ向けて北西尾根の登高を始めるが、既に計画の1、2、4は断念。このままの状況なら3も厳しい。白井岳から沢筋を札幌国際スキー場まで滑って、また朝里岳経由で戻ってくるというコースも考えられるが、現実的に考えるなら、朝里岳までたどり着くのがやっとではないか。
尾根上のピークを巻いたり、登ったりしながら行くが、雪面はガリガリで、ちょっと傾斜が増すとスキーアイゼンが欲しくなる。スキーを脱いでもアイゼンが必要なぐらい。トラバース気味のところではエッジが効かず、ちょっと滑るとそのまま数メートル滑落。
こんな状態の尾根を下るのは嫌だ。帰りは飛行場を通ってスキー場の南側に下るか。そんなことを考えていると、朝里岳頂上北側の無木立の斜面が、まるで手招きしているように見えてくる。あそこを百数十メートル滑り、そこから西へ、この尾根の東面を絡むようにトラバース気味に下ってくれば、そんなに登り返さなくてもいいだけでなく、うまくいけばパウダーに当たるのではないか。よし、あそこを下ろう。
しかし、尾根が広くなって平坦になって朝里岳の頂上が近づくにつれ、雪も風も強くなり、頂上ではほとんどホワイトアウト状態となってしまう。
そのまま北へ進み、ちょっと傾斜を増すあたりでシールを外して滑降を始める。13時半のバスまであと1時間足らず。もしかしたら間に合うかもしれない。少し滑ると、ガリガリだった斜面も緩んでくるが、新雪のすぐ下にクラスト面があり、快適とは言い難い。
あっという間に標高1130mぐらいまで下り、左(西)へトラバースしていくと左手の上方には雪の柔らかそうな林間の斜面があり、こっちを下ればよかった、と思うが、もちろん登り返す元気はない。
このあたりから北西尾根上の1160mあたりに登り返そうかと思うが、北に延びる支尾根の側面が急で登りがきつそうだし、こんなに上で北西尾根に出ても滑りがつまらない。支尾根の1040mあたりの平坦地まで下ることにし、沢筋を斜めに滑っていく。ここはなかなか快適。支尾根の側面のトラバースはちょっと雪崩が怖い。
1040m平坦地からはシールを付け、P.1115の南東コルを目指して登っていく。このあたりで雪はやみ、時折陽も差してきたりするが、長続きしない。長峯(P.1079.7)の東の1090mピークの東面は、滑りがなかなか快適そうに見えるので、もう13時半のバスにも間に合わないことだし、コル付近から1090mピークの方へ斜めに滑り下ってちょっと登り、件の斜面を滑る。予想にたがわぬパウダーだが、5〜60mの標高差はあっという間で、まだ物足りない。そこで尾根上に登ってから、今度はちょっと北に移動してもう1本。ここは実に爽快。この日(というより、この4日間)、当初の計画を全く実行できなかった鬱憤を晴らしてくれるようなひと滑りだった。
この後、長峯とのコルから沢筋を下って、途中からスキー場のコースに合流。16時40分小樽行きのバスに乗って帰った。
コメント
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まだ、まだ雪がたっぷり?ですね!
この写真を見るときには、部屋を明るくして見ましょう
araigengaさん、どうも
日本海から季節風が吹きつけるこのあたりは、もともと道内でも雪の多いところです。例年より多いことはないと思いますが、昨年などよりは多いかもしれません。
あまり晴れることがない厳冬期とは違いますが、この日は強力な低気圧の通過後で、かなりの強風と雪。稜線上は、それほど傾斜がないのにアイゼンが欲しいほどガリガリでしたが、尾根の反対側の東面は快適なパウダーでした。
写真はヘタな補正をしたために見にくくなったかもしれません。すみません
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