赤石岳・悪沢岳


- GPS
- 14:11
- 距離
- 28.1km
- 登り
- 3,111m
- 下り
- 3,043m
コースタイム
- 山行
- 2:52
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 2:59
- 山行
- 7:21
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 8:09
天候 | 1日目:晴れ 2日目:晴れのち曇り 3日目:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
時計回りor反時計回りで変わってくる。 また、岩頭見晴らしの辺りが、突出した難易度で、序盤or終盤の難関。 |
写真
感想
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時計回りで行くか、反時計回りで行くか。
赤石岳・悪沢岳を周回する時、どちらにするのか、どちらが良いのか、悩まれる方が多いと思います。
下山後、椹島ロッジで畑薙行きのバスを待っている間、周りの人と話したら
結局、予約が取れた山小屋によって、周回コースを変えた(決めた)、という人が殆どだったので
実は、あまり悩む必要が無い(悩む余地が無い)話なのかもしれません。
自分も、なんとなくログが多い、反時計回りで周回しようと考えていましたが
山行を決めたのが4日前(※)で
荒川小屋・赤石避難小屋・赤石小屋辺りの空きが全く出ず
ずっと監視してて、1日目の赤石小屋が急遽空きが1部屋だけ出たので
時計回りの周回に決めました。
※翌週行く予定でしたが、雨予報が出ていた為か
毎日あるぺん号が最少催行人員に達せず、急遽キャンセルになった為
歩いてみて、自分なりの結論ですが
反時計回り(悪沢岳→赤石岳):登りが苦手な人、テント泊の人
時計回り(赤石岳→悪沢岳) :登りが得意な人、小屋泊の人
かな、と思いました。
理由としては、時計回りの場合、赤石岳東尾根コースが(比較的)急登である事。
それ以外の赤石岳直下の北沢源頭や、大聖寺平から荒川小屋・お花畑辺りも全て急登になるので
登りが苦手な人だと、かなりきついと思います。
反面、自分もそうですが、登りが得意な人だと
コースタイムをだいぶ巻く事が出来るので
山小屋の選択肢も広がると思います。
※自分も初日に赤石避難小屋か荒川小屋まで行けていたら
1泊2日にして、2日目を椹島ロッジ泊に出来たと思います。
ただ比較的登り易そうに見える反時計回りも
確かに小石下辺りから、山道としては比較的斜度が緩く登り易くなりますが
決して急登が無い訳でもなく
(蕨段より上にだいぶ登ると、岩がゴロゴロしてきたり、かなりの急登になります)
何より自分が驚いたのが、反時計回りの最序盤
滝見橋→岩頭見晴らし辺りが急登・かなり難易度の高い岩場が続く事。
自分は降りで使いましたが、ちょっと躓いたら転げ落ちるのでは?
という位の急登でした。
岩場の難易度も下手したら、悪沢岳直下より難しいのでは?
という所が連続しており、これをテント担いで登るのは
なかなかきついな、と思いました。
(想像ですが、電波塔から小石下あたりは、東海フォレスト管轄では無くて、中部電力管轄(電波塔の整備道を登山道として兼用しているだけ?)
なので、それまでの綺麗な整備状況とは打って変わって、最低限の整備だけしかしてない(出来ない・する必要が無い)のかなぁ、とも思ったり)
また、山に入ってからも、小赤石岳直下がとんでもない急登になるので
かなりきついと思います。
(自分は降りでしたが、降りきって上を見上げると
垂直か?という位の斜面が上に続いてました)
結論としては、まぁどっちでも変わらない、という事でしょうか?w
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初日:毎日あるぺん号→畑薙→椹島ロッジへ移動。
夏休みシーズンが終わったせいか、バスは6人しか乗ってませんでした。
案外、8月末でギリギリ秋に入っていない、この時期は狙い目なのかも?
椹島ロッジで給水して、神社でお参りしてから登山開始。
急登は急登ですが、ずっと登りっぱなし、という訳でもなく
急登→少し平坦→急登、時々岩場、という感じで
岩場も、そんなに大きな岩場ゴロゴロでも無かったので
だいぶペースアップ出来ました。
歩荷返しも急登ですが、短い区間だし、ここで終了!って看板もあり
その間だけ頑張れば良いので、多少気が楽でした。
CT通りだと、13時過ぎ到着予定でしたが、だいぶ巻いて午前中に到着。
平日という事もあり、1番乗りでした。
小屋番さんと少しお話して
(真っ晴れだったので、夏空ですねーって言ったら、いや、これは秋空よって返されましたw
前日位から、急に秋の空気に変わり始めたそうです)
持ってきていたおにぎりやらで昼食。
時間がだいぶあったので、15分程歩く、名前が付いていない三角点や
見晴らしポイントに行ってみたり。
後は、小屋にあった漫画を読みながら、ダラダラ過ごしました。
この辺りの営業小屋は、2023年度は
17時夕飯・6時朝食でした(この辺りは年ごとに違うので、要チェック)。
夕飯は豚の生姜焼きで、みそ汁もだいぶ濃い味付けになっており、汗をかいた体に、丁度良い塩分でした。
食事後、たまたま「太陽のかけら」を書かれた
大石さんがツアーガイドかな?で来られていたので
大石さんのお話を聞く会が開かれていたので、18時から参加。20時就寝。
2日目:4時過ぎに起床。
千枚小屋まで降りないといけないので、一番活動時間が長い1日。
6時朝食では、時間が危うそうだったので、出発前日に、東海フォレストの専用窓口に電話して
朝食を弁当に変更しており、小屋前のベンチで食べてから出発。
ちなみに、赤石小屋の中にはちゃんと注意書きで
早朝出る人は、前日の夜の内に、荷物を整理して
朝に小屋の中では、ガサガサしないように、と書いていたからか
酷い物音をさせたり、ヘッデンを付けて、荷物整理をする人はいませんでしたが
翌日の千枚小屋は、物音は酷いし、ヘッデンを付けたまま、荷物整理するものだから
まだ寝てる人の顔に光を当てたり、と本当にマナーが酷かったです。
挙句の果てには、ベラベラ話し始めたり。
昨年の劔澤小屋でも思いましたが、早朝出の時は、どんなに寒くても
基本最低限の物音だけで、さっさと外に出て、外でガサガサして欲しいです。
5時の日の出少し前に出発。
赤石岳が朝日に照らされて、赤く染まっていきます。
富士見平以降、谷側に切れ落ちていたり、細くて通りにくい岩場だったり
危ない箇所が多かったです。
北沢源頭辺りからは、沢を左に巻きながら
ジグザグの急登を、分岐までひたすら登り。
ここがかなりきつかったです。
分岐まで登り切ってしまえば、後は赤石岳はすぐ目の前です。
少し登る程度なので、分岐に荷物をデポして、赤石岳登頂。
富士山の迫力が凄かったです。
元々、赤石避難小屋の方は行く予定では無かったですが
赤石避難小屋の少し先まで道が続いており
そちらの方が、更に迫力が凄そうだったので、少し移動。
名物?の小屋番さんが、たまたま外で作業されていたので、少しだけ会話。
この辺りから、ずっと富士山を眺めながら歩く事が出来ます。
少し登り返して、小赤石岳登頂。
ここから、荒川小屋まで約400mも降ります。
急落のジグザグ道をひたすら降り。
最初の内は、まだ降り易かったですが
大聖寺平に近づくにつれて、大き目の岩もゴロゴロし始めて
結構怖かったです。
また、スケールが大きすぎて、大聖寺平を近く感じましたが
実際は行きつくまでに、かなり歩かされ・下らせられます。
降り切ってから、上を見上げると
垂直かと思う程の斜度で、これ登りだったら
かなりきつそうだなぁ、と思いました。
トラバースのような道を歩き、少しアップダウンして
荒川小屋に到着。
コーラを購入して、お花畑に向けて出発。
(アブ?が凄まじく多くて、あまり長居出来ませんでした・・・)
荒川小屋から、お花畑・中岳を通り、悪沢岳まで500mの登り。
途中、少し道は外れますが、5分程度で行けるので
前岳にも寄りました。
この辺りで、三伏峠から来た、というトレランの方と少しお話。
いやー、道は続いてるけど、凄い・・・!
荒川中岳避難小屋を通り過ぎると、眼前に悪沢岳がどーんと広がります。
格好良い山容。
後ろの富士山との共演も良かったです。
こちらもスケール感が凄過ぎて、すぐ取り付けるのかな、と思いましたが
取り付くまでに、岩場が結構ありました。
見た目通りの急登を登り、偽ピークが1回あり
そこを更に登り切って、悪沢岳に登頂。
この日は12時位から天気が下り坂予報だったので
雲は出始めてましたが、ギリギリセーフといった所でした。
赤石小屋で作ってもらった昼食を食べながら、30分程休憩。
朝食が弁当箱だったので、ちょっとゴミが残るのがなぁ、と
思ってましたが、昼食は平たいおにぎりと、小さめのお惣菜。
ゴミも少しだけだし、平たいと、ザックの中で整理しやすいので
有難かったです。
晩飯同様、少し塩気が強めに聞いていて、汗をかいた体に有難かったです。
ちょうど、千枚小屋から来た、ツアーの人達も登頂されて昼食を食べられていたので
かち合わないように、12時少し前に出発。
上から見ると、稜線歩きで終わるのかな、と思ってましたが
千枚岳が険しすぎて、小屋まで見えてなかっただけでした。
悪沢岳をこちらから見上げると、岩の王宮か?という位
岩がゴロゴロしてましたが、難易度はそこまででもなく。
むしろ千枚岳の方が難易度高く、登りづらいと感じました。
距離は短いのに、千枚岳で予想以上に時間が掛かって
13時過ぎに、千枚小屋に到着。
荒川小屋で買ったコーラの残りで
コークハイを作って、おつまみを食べながら休憩。
※千枚小屋では、ちょうど当日、コーラが荷揚げされたようで
最初は炭酸系のジュースは、CCレモンだけでした。
ただ、曇ってきていたので
寒くなるのが早く、早々に小屋の中に退避。
17時少し前から晩飯。
千枚小屋はかなり宿泊が多く、晩飯も2回転してました。
晩飯後、食堂でウイスキーの残りを飲みながら
置いてあった「神々の山嶺」を読み。
面白い作品でした、ここまでストイックに山と向き合う事は自分には出来なさそうだけど・・・。
20時就寝。
山小屋ではいつもほとんど寝れないんですが
この日は特に眠れず。。。
備え付けが寝袋で、寝返りが打ち辛かったとか
色々影響してたのかも。。。
3日目:4時前から、ガサガサしだす人多数。
自分は下山だけだったので、6時の朝食食べてからの出発だったので
まだ横になっている所に、向かい側の2段ベッド上側の人の
ヘッドランプのライトが顔に直撃するし
横の4人組はガサガサ荷物整理するし、ベラベラ話し出すし
勘弁して・・・・って思ってました。
5時前には、大体の人が出払ったので
少し静かになりましたが、もう横になっている気分でも無かったので
ちょうど朝日を見に起床。
6時の朝食を食べて(朝食を食べていたのは7人くらいでした)
6時30分前に下山開始。
毎日あるぺん号に接続する椹島発のバスが13時なので
あまり早く着いても意味が無く、ゆっくり行こうとは思うのですが
降り易い道がずっと続いているので
知らず知らずの内に、ペースアップしてしまい。。。
基本的に暫く、道は分かり易いですが
一旦車道に出た後に、小石下の手前から
また山道に入る所が分かりづらかったです。
※ログも道を間違えて、少し引き返してます。
ずっと車道かな、と思い込んで、標識が目に入ってなかったです。
小石下から少し進むと、登り返し・急落が始まって
最初に書いた通り、かなり難易度の高い岩場が続きます。
本当にきつかったし、高度感というより斜度が凄いので
躓いたら、落ちてしまいそうで、本当に怖かったです。
正直、この山行の中で、一番怖かったし、きつかったです。
整備用の道とはいえ、巻き道とか作れなかったんだろうか、という位でした。
ちなみに、急な所には、足元にゴム製の階段?が付けられてますが
ゴム製の為か、横に滑ります。
長靴とか安全靴だと滑らないんでしょうが、登山靴だと
注意した方が良さそうです。
滝見橋の直前まで、きつい道は続き、急登・急落はそこで終了です。
最後に椹島ロッジに戻る登りと、神社前までの山道を降りきれば、終了です。
自分が椹島ロッジに着いた時、ちょうど10時30分のバスの時間でした。
10時30分が行った後に、13時のバスは受付開始でした。
レストハウスの窓口で、番号札を貰った後、着替えて、生ビールを頂き。
※そういえば、行きも帰りも、小屋泊の領収書とかは確認されなかったのです。
毎日新聞社のネット経由で予約したので、東海フォレストの中で、小屋泊の履歴が共有されてるのかも・・・?
毎日あるぺん号の場合、途中で45分間だけですが
温泉に寄ってくれるので、ここでは昼食を頂き。
ちょうど、同じ毎日あるぺん号乗車の方が何人もおられたので
時間つぶしがてら、酒を飲みながら、山談義を2時間程してましたw
13時椹島発→14時ちょい過ぎに毎日あるぺん号出発。
15分程で白樺荘に到着。
弱アルカリ性でぬるぬるしてて、良い温泉でした。
井川湖の公衆トイレ・沼津SA経由で帰京。
軽い渋滞だけだったので、ほぼ定刻通り、20時30分少し過ぎ程度の到着でした。
山系youtuberが軒並み、アップダウンが多くきついきついと言っていたので
かなり覚悟していきましたが、確かにきついはきついけど
個人的には、今年行った、木曽駒ケ岳・空木岳縦走の最後の下りの方がきついと思ったし
南アルプスの聖・光岳のように、だいぶ登らないと
水の補給が出来ない訳でもないので、体力さえあれば、そんなに辛い事は無いんではないかと思いました。
ただ悪天候になると、遮り物がない所が多いので、風雨の時は、停滞・撤退は考えた方が良いかと。
個人的には、何度も書いてますが、本当に小石下から滝見橋の辺りが怖かったし
登山というよりは、各山小屋と椹島⇔畑薙間のバスの予約を
天気が良い時を狙って勝ち取るのが、一番難しいのではないかと思いました。
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