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Yamareco

記録ID: 5801627
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無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

奥穂高岳から憧れのジャンダルムへ!

2023年08月03日(木) 〜 2023年08月05日(土)
 - 拍手
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2023年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス
2023年08月02日 18:35撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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2023年08月02日 18:40撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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2023年08月02日 19:28撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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2023年08月02日 19:29撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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2023年08月03日 04:14撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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2023年08月03日 05:00撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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2023年08月03日 09:18撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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2023年08月03日 09:47撮影 by  HW-02L, HUAWEI
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撮影機器:

感想

2023年8月3日 Day3 穂高の頂きへ
奥穂高岳から憧れのジャンダルムへ 

穂高は素敵な朝だった。
標高3000メートル級の稜線にある穂高岳山荘。この天空の城から眺める朝日は、本当に素晴らしかった。 

4時頃に他の登山者の動きに起きて、着替えや洗顔を済ませて4時30分頃に山荘の外の広場に立つ。 
たくさんの宿泊者たちと横並びになって、東の空から昇る朝日を皆でじっと待ちわびるなんだか不思議な連帯の時間。

石段の上に一眼レフやスマホでタイムラプス撮影をセットして、朝日を撮る準備をする。

太陽が昇る前の蒼と朱の淡く混ざったグラデーション、この色の空が幻想的できれいだ。

ご来光も薄い雲が良い味をだす気持ちの良い景色で、常念山脈の後ろから光が空を明るく照らす光景に感動した。

昨夜の夕暮れの風景といい、稜線上からの朝夕の山の景色に惚れてしまった。
穂高の風景にまた会いに来よう。

朝5時からの朝食、温かいご飯と味噌汁で滋養をつけられてありがたい、ごちそうさまでした。

同じテーブルの登山者さんたちとの会話も、ソロ登山者にとって楽しい交流だ。
偶然に住まいが近いご婦人方がいて、自分は植木屋ですと言ったら、庭の手入れをお願いしたいから連絡しますね♪と仕事のきっかけまで得られた。

昨日、西穂高岳から縦走してジャンダルムを通って奥穂高岳へたどり着いた強者の男女ペアカップルさんと奥穂高岳の山頂で出会った。
穂高岳山荘でも会えて、良い人たちで夕食後にビールまで奢ってくれた男前な人だ。

登山経験も豊富なことが話していて分かったので、難関のジャンダルム攻略のため同行させてくださいと頼むと快諾してくれた。

上高地から西穂山荘へ登り、西穂高岳からジャンダルムを経て奥穂高岳まで縦走してきたという経験値の登山者ペアさんたちだ。
先行してジャンダルムのルート開拓してもらえるのはとても心強い。

奥穂高岳までの岩稜登りは、朝一の登りなので緊張するも無事に通過する。
穂高神社奥宮が奉られる奥穂高岳の山頂では、昨日午後の霧がかかった風景とは違って今朝は爽快な景色に恵まれた。
 
上高地の明神池のある穂高神社の朝霧の風景も素晴らしかったし、標高3090メートルの穂高神社奥宮からの風景も最高だった。

天候も体調も良く、厳しい岩稜帯のジャンダルム往復へ初めて挑む。

岩稜登りは赤岳や槍ヶ岳、奥穂高岳で経験は積んだ1年だったが、稜線の岩稜歩きは表銀座縦走と昨日の重太郎新道と吊尾根くらいしか経験してない。

ただ、日々の植木屋仕事で高所作業や木登りなど、ボルダリングのような運動をしているので自信はある。

ジャンダルム往復して奥穂高岳へ戻って吊尾根から岳沢小屋まで下りる予定なので、荷物は置いて最小限の軽い装備で成功率をあげる。
(後日、奥穂高岳からジャンダルムまで稜線歩いたらなら、さらに先の天狗のコルまで行って天狗沢から岳沢小屋へ下るルートのほうが近くて1時間は早く、重太郎新道より楽だと分かった)

西穂高岳の方面から奥穂高岳へ向かうほうがジャンダルムの稜線は歩きやすいようで、馬の背の逆コースは高度感が凄まじく、手足の置き場所の見極めも難しくてかなり緊張した。

厳しい環境にさらされた乾いた岩をつかむ。 
登山靴のつま先で岩のわずかな角を踏み、深呼吸して息を大きくはきながら、思い切って足を踏み出す。

真下には切れ落ちた谷がはるか下まで広がり、凄まじい高度感と絶対の死が迫る極地に呼吸が荒くなる。

これがジャンダルムへの岩稜帯か。
ヤマレコの記録や感想をみていると、それほど難しくはないような軽い印象を与える投稿が目立つが、一般登山道なのにとんでもない危険ルートだ。

ロープの支点確保もなしに、この切れ落ちた岩の壁を歩くなんて無謀過ぎる。
不意に躓いたり滑らせたりして滑落したら、ほぼ確実な死が待っているんだ。 
200メートル以上の岩の絶壁を転がり落ちて無惨な姿で死ぬ。
想像するだけで息が止まって苦しくなる。
遭難事故は多大な労力がかかってしまうし、スリルがあるなんて軽い気持ちでいられない。

岩稜歩きは、頭と目を使って登る。
いかに安全に楽に歩けるルートなのかを見つけるために常に数メートル先の岩の形を見極めて足をのせる。

先導してくれる人がいるから、ルートの見極めや道間違いのリスクがぐっと減って、精神的にも肉体的にも余裕ができるのが大きい。 

緊張感の続く稜線の岩稜歩きで、視覚的にも前方にそびえ立つ岩壁の巨大さに萎縮して、標高3000メートルの空気の薄さもあって呼吸が落ち着かない。

あんな垂直みたいな岩壁をどうやって登るんだ。
実際に近くまで歩いて見ると浮石のないしっかりした道になっていて、ゆっくり慎重に手足を動かせば進める。
 
難所を越えるたびにへたり込んで、体力と神経を休ませることに集中する。
この険しい岩稜帯をまた往復して帰らないといけないんだ。
持久力のため水分や糖分の補給をして、疲労で遭難することを防ぐために省エネルギー節約して、生還率を上げるよう努める。

ついにジャンダルムの岩稜が眼の前に迫り、直登ではなく回り込んで登る安全ルートで山頂を目指す。

奥穂高岳から約1時間の岩稜を経て、9時30分ジャンダルム登頂。
羽根のある天使がジョウロを持ってうかぶかわいらしい銅板の山頂標が、眼の前にある!
憧れのジャンダルムの天使に会えたー!

景色も最高に素晴らしく、晴れわたる青空とそよ風で気候も安定している。

天気の安定する午前中に厳しいジャンダルムを攻略する段取りで良かった。

心強い先導をしてくれたダンディーな強者クライマーさんと素敵な女性クライマーさんペアと、3人で拳を当てて互いに薫陶を称えた。

ジャンダルム攻略の達成感に酔いしれ、拳を差し出して喜びを共感できる同行者がいる嬉しさ。

天使の銅板標を満足感で眺めていると裏面に.2014年 Chocomaca clubと文字が刻んであるのを見つける。

初代の天使の銅板は誰かが落としてしまったらしく、これは2代目(3代目?)の天使の銅板らしい。

勇者さんたちは天狗のコルへ向かって岳沢へ下る計画なのでジャンダルムでお別れだ。
本当にありがとうございますと感謝を伝え、気を引き締めてジャンダルムから生還すべく来た道を登り返す。

若い女性のソロ登山者が余裕の笑顔でジャンダルムへ登ってきたので驚いた。
プロのガイド付きでロープ確保しながら登る若い男性登山者さんもいた。
確かにクライミングロープで確保してもらうべきリスクの高いルートだ。
ただ、ロープワークに慣れていないと安全確保のロープ自体に足を絡めてしまったり、紐を引いたり巻いたりする作業に神経を消耗して疲労してしまうかもしれない。

アルパインクライミングも来年あたりには挑戦してみたい。

奥穂高岳へ向かう帰りの馬の背の岩稜ナイフリッジは登りなので、行きに下った時のすさまじい高度感と足場の難しさは和らいだ。

前後にガイド付き登山者さんなどいる安心感もあり、緊張しながらも無事に奥穂高岳まで戻ってこられた。

この安堵感もたまらない!

デポしておいたストックとスマホ入りのポーチをつけた黒いT型ストックが見当たらない。
通り過ぎてしまったのか、誰かが親切で拾ってしまったのか。

サブのスマホを携帯していて正解で、SIMカード入りの通話可能なサブスマホなので着信してみる。
電波の届かないところに音声や、コールが鳴るも奥穂高岳の付近からは聞こえず。

岩陰で見落としたか、誰かが山小屋に届けてくれたんだろうと期待して、無事に吊尾根を歩いて岳沢小屋まで帰る予定を優先する。

奥穂高岳の道標近くに置いておいた着替えなど入りのサブバックと一脚付きの一眼レフは、無事にあったので回収する。
この軽量化の戦略のおかげもあって、ジャンダルム往復というチャレンジを成し遂げられたと思う。

気を引き締めつつもジャンダルムの稜線を経験した後だと、行きにびびっていた吊り尾根ルートの岩場がめちゃくちゃ楽に感じる笑

無事に生きて帰れるぞ。
行きの吊り尾根ルートの登りで雷鳥親子に出会えて、帰りにも雷鳥1羽をちらっとだけど見つけることができた。

雷鳥探しは良い休憩時間にもなって、雷鳥の生息地は雷鳥広場よりも標高の高い吊り尾根のハイマツ帯だなと分かった。

蝶ヶ岳の山頂近くのハイマツ帯でも雷鳥に出会えたことあり、曇りや霧がかかる気象条件だと雷鳥は顔を出してくれるようだ。

昼の太陽光は厳しく、森林限界をこえた吊り尾根や重太郎新道の岳沢パノラマあたりまで日陰になってくれる樹木が全くないので、熱くてきつかった。

紫外線のダメージが顔面の皮膚を熱くして、頭がクラクラする。
目を保護するサングラスと日焼け止め対策を怠ったのは、次の夏山への教訓となった。

稜線上の岩肌は花崗岩だからか白いから、雪山ほどではないけれど照り返しでじわじわと眼が疲れる。

水も飲み干して空腹と低血糖に我慢しながら重太郎新道を駆け下りて、小屋が見えてからも長く感じつつも、奥穂高岳から3時間かからず15:00頃に岳沢小屋へ無事に帰還。

勇者さんペアは1時間ほど前に天狗沢から下りて岳沢小屋でお昼ごはんを食べて上高地へ下りたという目撃情報を得られた。

良かった、あの人たちも無事にジャンダルムから天狗のコルへおりられたんだ。
この1時間の差は、ジャンダルムから奥穂高岳へ戻るルート時間分のようだ。
次は天狗のコルから下る楽なルートにしよう。

岳沢小屋でも、良い登山者さんたちと出会えて楽しい思い出となった。
カメラ好きの若い女性2人のテント泊登山者さんに、穂高岳山荘や奥穂高岳まで行くというので、ルートのアドバイスや日の出の撮影スポット、雷鳥の出会える場所など、いろいろ助言できた。

中年3人グループで四国の徳島から車で8時間かけて上高地入り、日本山岳会の会員でもある登山経験が豊富なワイルドな方も楽しかった。

若い頃に植木職をしていた経験があるといい、偶然の同業者さん出逢いで話も弾んだ。

達成感の余韻も残り、ジャンダルムへ登れたんです!と会う人たちに嬉しくて報告してしまう笑。

岳沢小屋のカレーバイキングも満足で、カレー美味しく揚げ物のナスなどトッピングも豊富で美味く、満足感のある夕食だった。

山の天気は変わりやすく、4時過ぎにはあっという間に雲が立ち込めて大粒の雨が激しく降り出す一変ぶりだ。

テラス席も濡れてしまったが幸い雨は止んだので、開放感のあるウッドテラスでカレーをバクバク食べて身体を回復させる。

ふ〜ジャンダルムの岩稜から生きて帰ってこられてほんとに良かった。

次の山旅は、槍ヶ岳から大キレット越えて奥穂高岳までの縦走をやりたい。

山の自然の厳しさと美しさをたっぷり味わいたいんだ。

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