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キャンプ等、その他
赤城・榛名・荒船
群馬県みどり市小平の勝紅草(カッコソウ)観察
2023年04月19日(水) [日帰り]

天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
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その他周辺情報 | 親水公園のキャンプ場に遊湯館という入浴施設有り。 |
写真
今日はカッコソウ見学ツアーに参加。当初は正福寺の予定でしたが、見頃なので岩穴管理地へ。
こんな花がみれるようです。管理地は鉄格子で囲われており、戸には鍵がかけられています。ガイドさんが鍵を開けて中に入りました。
こんな花がみれるようです。管理地は鉄格子で囲われており、戸には鍵がかけられています。ガイドさんが鍵を開けて中に入りました。
これは短花柱花(THRUM型)。スラムとは織物の糸くずの意。花柱が短くて見えず雄蕊が糸のように見えるタイプ。花柱の長さを変えることで自家受粉を防ぎ、他花受粉になるような仕組みですね。花粉を媒介するのはハナバチの仲間ですが、長い口吻を花の中に入れて吸蜜するときに花粉を付けます。PIN型では雄蕊は短く口吻の先の方に花粉がつき、次にTHRUM型の花で吸蜜すると、短い花柱に先程の花の花粉がつくわけです。
色々なタイプの遺伝子を持つものを一緒に育てて種を作り、遺伝子に多様性を持たせると、絶滅を防ぐ事ができます。単一の遺伝子しか持たないと環境の変化や病気などで一気に絶滅する恐れがあります。種以外では地下茎、高芽といった栄養生殖で増えますが、これは親と同じ遺伝子を持つクローンとなります。
ネットでこのチラシを見つけてここに来ました。正福寺は集合場所の小平親水公園駐車場から歩けますが、岩穴管理地はここからさらに4km奥になります。自家用車で来なかった私たちは他の参加者の車に乗り連れて行ってもらいました。岩穴管理地はこの見学ツアー以外では土日のみ30日まで公開ですが、見頃は今週まででしょう。見頃は咲いて1週間だそうです。
このチラシをくれました。カッコソウについて良く分かります。見学料は基本無料ですが、保全協力金の寄付をお願いされます。管理保全にとても手間がかかっているのはよく理解できましたので、寄付させていただきました。
感想
大分以前になりますが、鳴神山にカッコソウを見に登ったことがあります。その時は花は終わりかけでイマイチだったので、このような見学ツアーをやっているのをネットで見つけてここに来ました。
かつてはこのあたりに沢山咲いていたそうですが、花が美しいため、大量に盗掘され、杉林の植林による広葉樹林の減少、林道敷設による環境の変化などにより数が激減し、現存する個体数は約800とのこと。
ここで管理をしているみどり市観光ガイドの会の方が案内をしてくださり、カッコソウが生育できる環境を作り、遺伝的に正しいものを増やしていくのがとても大変であることがよくわかりました。将来的には今の管理地がカッコウソウがたくさん咲き乱れる場所にすることが目標のようです。
自生している希少種を絶滅に追い込むのもニンゲン、絶滅を防ごうと守るのもニンゲン。カッコソウは先月行った小笠原の希少生物と同等の希少なサクラソウであることがわかりました。
カッコソウはもちろん、鳴神山でも見られます。小平の里親水公園内の湿原植物園(有料、鍾乳洞とセット)、桐生自然観察の森でも見られます。
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