皇海山(クラシックルート)



- GPS
- 13:43
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 2,125m
- 下り
- 2,109m
コースタイム
- 山行
- 2:31
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 4:23
- 山行
- 9:15
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 10:48
天候 | 2日とも快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
庚申山荘からの出発直後は暗い中道迷い注意 庚申山から鋸山周辺に鎖やロープで岩の斜面を上り下りする箇所あり |
写真
感想
百名山で最も地味と言われている皇海山(これは後に撤回することになる)。
1人じゃ絶対行くことはないと思い、サークル登山で企画が上がったのをこれ幸いに、メンバー6人で無事登頂!
今年で一番いいんじゃないかっていうくらい快晴で、世の中の山屋は北アルプスや東北に繰り出してるんだろうな〜という思いがよぎる中、敢えて皇海山に登る面白さ。一体どんな心境で帰ってくるのだろうとワクワクしながら登山を開始する。
まず、初日は庚申山荘まで2時間半の行程。
駐車場は9:30頃到着時点で、ちらほら先行車があったものの余裕で停められた。
林道と沢沿いの道を経て、正午までにあっと言う間に山荘に到着。
山荘の第一印象は「すごい立派な避難小屋」。到着当初は管理人はおらず、先行者が2名布団を天日干ししていた。宿泊料を箱に入れ、小屋内を探索。
1階は個室が2部屋と食事場、豊富に水が滴る水道もある。2階は畳敷の大広間になっていて、デッキに出ると見晴が良くて気持ちいい。
私たちは2階に泊まることにして荷物を置き、夜まで暇なので散歩がてら近くの天下の見晴とかいうスポットまで行ってみることにした。
往復30分くらいで行けるこのスポットは、帰り道から寄り道したところにあるが、帰りには絶対行かなかったと思うので、初日に行って正解だった。
見晴から帰ってくると、小屋の管理人さんがいて、聞くところによると土日だけ小屋に上がっているそう。
私たちは2階の気持ちの良いデッキで、早くも宴会&夕食を楽しんだ。時々管理人さんも会話に加わって、小屋の普段の様子、皇海山の魅力などなどお聞きした(気がする)。
夜までには意外と人が入っていたのと、外から見た満天の星空が印象的だった。
翌日は朝4時からヘッデン点けて出発。真っ暗な中、木々につけられた反射板を頼りに進むものの、時々道を間違えたりすることもあって、一人だったら迷ったり心細くもありで大変だったろうなーと思う。
暗くてよく分からなかったけど、序盤は洞窟探訪みたいでなかなかスリリングな道のり。庚申山を越えて展望が開けてからは、初めて姿を現す皇海山の山容に思わず「おぉ」と感嘆の声が漏れた。
その後も鋸山に向けて鎖やロープを使ってのアップダウンが続く。遠くから見てあり得ないところにロープやハシゴが垂れ下がっており、「本当にあんなところ登るのか!?」って箇所がいくつもあった。
少しずつ皇海山が近づいてはいるものの、なかなかあと少しというところまで至らない。山頂手前の鋸山ですら、さらに手前のニセピークで鋸山ではないのかとガッカリする始末。ただ、よくこんなところに登山道切り開いたなぁと感心せずにはいられない。
いよいよあと少しという気になったのは、鋸山を下った鞍部、最後に上りコースタイム1時間というところに着いた時。朝4時から歩き始めてようやくゴールが近くに感じられた。
皇海山で百名山95座目というメンバーを先頭にビクトリーロードをゴールイン!全員が初めての登頂で、なかなか来ることがなかった、そして今後おそらく二度と来ることはないかもしれない山に、最高の山日和のもと来ることができたのは感慨深い。
山頂の標識に抱き着いて別れを告げ、長い長い下山を開始。
初めのうちは細かいアップダウンのある稜線を進み、やがて背丈以上もある笹藪の中を両手でかき分けながら進む。私にとってはほぼ初めての藪漕ぎだったが、南アルプス深淵部の黒法師山とやらに行ったことある藪漕ぎ猛者らに言わせれば、道が作ってある分こんなのは藪漕ぎのうちに入らないらしい(笑)。
帰り道は本当に長かった。幸いにも道がほとんどフラットだったので、肉体的疲労感はそれほど感じることなく、ただただお喋りしながら小屋を目指して進む。
1人だったら絶対心が折れていた。サークルのメンバーと来れたことにここでもまた感謝。
やっと小屋が見えた時は、これからまだ駐車場まで戻らなければならないことはさておき、戻ってきた喜びと懐かしさに安堵した。
13:30過ぎ、駐車場を目指して再び出発。そして駐車場に着いたのは15時。1日の行動時間は休憩含めて11時間にもなっていた。日帰りギリできなくない距離ではあるけど、日帰りで行ってくる人はすごいなぁ。
登り終えての感想は、皇海山(クラシックルート)は間違いなく百名山を名乗るのにふさわしい山だということ。一つの山行に対してこんなに駄日記を書くことができるのが何よりの証拠で、林道、沢沿いの道、岩場鎖場ハシゴ、藪漕ぎ、あらゆる登山道の集大成のような山で達成感が半端ない。
そして、5年履いてソールがツルツルになった日帰り登山靴のラストランにふさわしい山行であった。今までありがとう、靴よ。
こんな素晴らしく天気に恵まれた日に登ることができたので、もう二度と来ることはないと思うけど、仕事も年齢もバラバラなメンバーがたまたまサークルで出会い、苦楽を共にした今回の山行は、私の中でいつまでも輝き続けることでしょう。
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