八ヶ岳周回・五月の霧氷とホテイラン


- GPS
- 09:33
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,572m
- 下り
- 1,553m
コースタイム
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 9:34
天候 | 晴れ時々曇り 主稜線は強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・美濃戸林道は降雨後でかなり荒れていた。低クリアランス車は、車両下部が損傷するので通行を控えたほうが良い。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・美濃戸からスタートし南沢へ。文三郎尾根で赤岳→横岳→硫黄岳と縦走。赤岩の頭から赤岳鉱泉まで下りて北沢でゴールした反時計回り周回。 ・残雪多く、南沢はホテイランが咲いていた先から、北沢は中間付近から。行者小屋〜赤岳までも多く、樹林帯が特に多い。赤岩の頭〜赤岳鉱泉も同様。ただし滑り止めは持って行かなかった。全てツボ足。 ・前日の降雨で主稜線は凍結し霧氷が出来ていた。赤岳と横岳の岩稜帯は積雪と凍結で滑りやすかった。特に赤岳南岩稜帯、日ノ岳のルンゼ、奥ノ院北側のカニの横ばいは、慎重に行った。 ・ツクモグサはつぼみが多く、稜線は薄曇りだったために花が開いていなかった。 |
写真
感想
谷川主脈半縦走を予定していたが、悪天候予想に変わり晴れる西へ。この時期は梅雨の走りもあり、大気の状態が不安定。人間も心の状態が不安定になりやすい時期で五月病と言われる。不登校や欠勤、無気力やうつ症状。どうか無理せず休養を。
私と言えば、無限食欲で鉄壁の胃腸を具え、屈強な身体と有り余る体力、鈍感で単細胞な精神。仕事のやる気はないが、遊ぶことなら気力充分。後悔しても考えても過去のことは変わらない。いつか良い事が未来にあると思い、今を精いっぱい生きている。
9時過ぎから晴天予想の八ヶ岳へ。ホテイランとツクモグサを見に行く。せっかくなので南沢から赤岳に行き、縦走して赤岩の頭から下りて北沢で戻る周回にした。谷川主脈半縦走より、やや距離が短く獲得標高も少ないが晴れる方が良い。
3時15分に前橋を出発。前橋南から高速道。佐久南で下りて一般道へ。望月線は二ホンジカが早朝会議していた。蓼科牧場で朝日の撮影。清々しい景色だった。白樺湖周辺はシーズンオフで人影もなく車も少なかった。
大門街道からエコーラインに入る。田に水が張られ苗が植えられていた。美しい日本の景色。美濃戸口から林道へ。前日の降雨で水が溜まり、土砂が流されていた。荒れた道を爆走するパジェロ。
赤岳山荘前に居たおばちゃんに1000円支払う。気を付けて行ってきてと言われた。7・8台停まっていた。6時出発。気温7℃でそれほど寒くはない。美濃戸分岐を南沢へ。まずはホテイランを見に行く。
砂防ダムを越えてすぐの樹林帯に一輪だけ咲いていた。独特なフォルムのホテイラン。雨上がりで水滴が付いていた。その先の群生地にも咲いており、沢沿いにもたくさん咲いていた。今年は多いかな。
その先から残雪が増えた。道にヤセオネ状に雪が残りその上を歩いていく。ガチガチに凍っているところもあれば、踏み抜いてしまうところもあった。淡々と2時間歩いて行者小屋に到着。今年も休業中。
文三郎尾根へ向かう。樹林帯内は日が差さず、さらに残雪が多い。マムート階段と金網階段を経て中岳分岐に到着。赤岳主稜は季節外れの霧氷に覆われていた。朝日に輝いて美しい。
キレット分岐を山頂方面へ。岩稜帯すべてが凍結していた。凍った鎖は溶け出して濡れていた。登りなので足場さえしっかり確保して行けば問題なかったが、これを下るとなると危険度がかなり増す。三点支持。
手を使ってガシガシ登攀して、ハシゴを二つ登れば山頂へ。気温−2℃、西からの強風で体感温度は−5℃以下。残念ながら富士山と中央と北アルプスはガスの中だった。やはり阿弥陀岳を見下ろす景色は素晴らしい。
北峰を経て展望荘に立ち寄る。バッチを三個買う。少しでも山荘の利益になればと思う。スタッフの男性に聞いたところによると、昨夜は吹雪いていたと言っていた。霧氷が出来ていたのが頷ける。
地蔵の頭から横岳へ。残雪が多い岩稜帯が続く。鎖を掴む腕の力に頼らず、足場をしっかりと見据えて登攀していく。三点支持と足の力で身体を押し上げるイメージ。恐怖心から斜面に身体を近づけると、重心が偏り滑落しやすくなる。
日ノ岳ルンゼは残雪のステップが微妙で滑りやすく、凍結した岩稜を歩いた。その方がソールがグリップしやすい。鉾岳から石尊峰付近のツクモグサはつぼみが多く、また低温と薄曇りで開花していなかった。白馬岳に期待する。
奥ノ院先のカニの横ばいも、微妙な残雪と凍結岩稜で滑りやすかった。台座の頭からは大ダルミは砂礫の道。コマクサは葉すら出ていなかった。硫黄岳山荘のベンチをお借りして昼食。美しい景色を見ながら食べた。
硫黄岳山頂まで登り返す。本当の硫黄岳山頂の方まで行くが、断崖と崩壊で通行止め。爆裂火口と北八ヶ岳の山並みを見ながら歩く。最終ケルンから下る。歩んできた南八ヶ岳赤岳から硫黄岳、南アルプスの山並みも見えていた。
赤岩の頭も残雪が多く、赤岳鉱泉へ下る道も分かりにくかった。樹林帯内もヤセオネ状に残雪があり、さらにつまらない歩きとなった。淡々と歩いて硫黄岳から1時間で赤岳鉱泉に到着。アイスキャンディも無くなり寂しさを感じた。
北沢の雪解け水も多く、轟々と流れていた。堤防広場から林道へ。苔生した岩とオオシラビソ、ヤマザクラは散り新葉が芽吹き、新緑のカラマツが輝いていた。緑色に包まれながら歩いていたら美濃戸分岐に到着していた。9時間半歩いて一周。
駐車場に戻り帰路へ。帰りながらいろいろな風景を写真に収めていった。長野県は田植えが終わっていたが、地元前橋は日照時間が長いので二毛作。麦が実を付け黄金色に輝いていた。月が替われば田植えが始まる。梅雨の時期を思い浮かべながら、透明なサンカヨウを思い出していた。
コメント
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谷川から八ヶ岳に変更しての山歩き、何か物足りなそうなコメントでしたね。
でも、ツクモグサの蕾は見られるし、ホテイランはしっかりとカメラに収めて上機嫌だったのではないかな、しかも、山頂では季節外れの霧氷とは驚きですね、今年は天候が不安定で自然界も迷っているようですね。
お疲れ様でした。
八ヶ岳は移動に時間と金を割かれますからね。地元の方が楽ですよ。たとえ主脈縦走で早くから起きても。安心感があります。
ホテイランは沢沿いにも多数咲いていて、今年は多い印象でした。ツクモグサはつぼみばかりと寒さで開花してませんでした。午後になれば咲いていたでしょうね。白馬岳の圧倒的な花数を見てますので、ここは見られなくても良いかなと、先に進みました。
文三郎尾根の森林限界を越えた辺りで、赤岳全体がきらめいてました。厳冬期の景色も見てますが、5月下旬でこの景色!と驚いてしまいました。その後は凍結した岩稜帯を縦走することとなりましたが。谷川半縦走は30日にスライドさせました。
独特な花容のホテイラン。最初見たときは遺伝子操作された花かと思いました。ツクモグサはつぼみが多く、当日は低温と薄曇りで開花していませんでした。岩稜と樹木に霧氷が出来るほどの寒さでしたから致し方ありません。逆に素晴らしい景色を見ることが出来ました。
南八ヶ岳は赤岳周辺だけ急峻になりますが、あとは大したことないです。美濃戸からの道のりは緩いですし、なにより景色が単調で退屈です。その分2899mの頂きから見る景色は素晴らしいです。
志賀高原のブナ抱擁は、厳しい自然の中を生き抜き、立派に育ったブナを感慨深く眺めました。黒いウェアだと本当にクマに間違えられますね。ザックも黒いですから、唯一、帽子と靴で分かるでしょう。実際に、赤城山の軽井沢峠周辺で藪漕ぎして、駆除ハンターにクマかと思ったと言われたことがありました。
新しい靴は快適です。すでに3回で50km歩きましたが、もう馴染みましたね。
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