モザンピーク最高峰、ビンガ山(2,436m)(2002年8月)


- GPS
- 56:00
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,583m
- 下り
- 1,583m
コースタイム
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:00
- 山行
- 10:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 10:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2002年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
ジンバブエに赴任していた時の記録をヤマレコに転載します。
洞窟に泊まってのトレッキングでした。
■トレッキング天国、チマニマニ国立公園
海外トレッキングが大好きで、キリマンジャロを始めとして今までに11カ国でトレッキングをしてきた私にとって、ジンバブエにトレッキング天国があるとの情報は、私のトレッキング好きを再燃させました。
トレッキング天国とは、ムタレから150キロ南東、車で3時間弱のモザンピーク国境のチマニマニ国立公園です。ここのトレッキングは、なんと自然の洞窟に泊まってするとのこと。さすがの私も洞窟に泊まってのトレッキングは経験がなく、ますます興味をそそられました。そこで、ジンバブエでの初めての4連休は、チマニマニでトレッキングで過ごすことにしました。
ジンバブエの治安はここ数年非常に悪くなっているので、トレッキングには念のため白人のガイドと黒人のポーターを二人を雇う事にしました。
トレッキングの前日の7月11日はチマニマニホテルに泊まり、当日出発前にガイドのピーターとその妻レイチェルからルートについて説明がありました。私の希望はチマニマニ最高峰、ビンガ山(2437m)に登る事です。もちろん妻も一緒に登るのですが、特に問題はないとのこと。ビンガ山はモザンピーク最高峰で、天気がよければ130キロ離れたインド洋まで見る事ができるとのことでした。
またこのトレッキングには偶然にも日本からの大学生の旅行者も加わりました。安全面を考えても男性が一人加わる事は、私達も大歓迎です。(ガイドや地元に人によるとチマニマニ国立公園は今でもとても安全だとのことです)
第1日目 洞窟体験
チマニマニの町(ほとんど何もない小さな町)からベースキャンプ(Mutekeswane Base Camp, 1400m)までの19キロは車で移動。ここで入山料を支払うと、いよいよトレッキングの開始です。私達はまずバナナグローブと呼ばれるトレイルを進みました。
ここはたくさんの野生のランやバナナが所々に自生しています。また山はみかげ石でできているので、あちらこちらに奇妙な形をした石が地面から突き出しています。行く手の正面に見える巨大な山は、まるで山全体が石でできているような印象を与え、迫力満点でした。
この日は穏やかな傾斜のトレイルを山小屋(Mountain hut)の正面経由で4時間ほど歩き、この日泊まることになったレッドウォール・ケイブに到着しました。
そこは赤っぽい岩山に開いた巨大な裂け目のような洞窟で、奥行きは15メートルほど、入り口は高さが7、8メートルはありそう。まるで歴史の教科書で見た原始人の住みかそっくり、気分は原始人です。
到着すると、先に到着していたポーター達が慣れた手つきで木々を集めて、洞窟の中で焚き火をして、本格的なコーヒーを入れてくれました。
また夜は、焚き火を囲んで、二重の寝袋に入り洞窟の入り口から見える無数の星を見ながら眠りにつきました。
第2日目 モザンピーク最高峰、ビンガ山登頂
日の出と共に起きて、朝7時半にレッドウォール・ケイブを出発。1時間弱で山小屋の正面に到着。ここから一気に標高差1000m、マウントビンガトレイルを登ります。大学生はバックパックを背負っているのですが、1時間も登るとかなり疲れている様子。私はこれでは山頂までは無理だと思い、荷物を途中に置いておくことを勧めました。
大学生が荷物を置いたので少しペースがあがり、山小屋から3時間弱程で少し平らな所に出ました。しかし、頂上はそこからはるか上。標高差はまだ400mもあります。巨大な岩山はどこから登ればいいのだろうと思うほど険しく見えました。
ここでなんとガイドのピーターがトレイルを見失い、貴重な時間と体力を消耗してしまいました。やっと本来のトレイルに戻り、さらに岩だらけの急な斜面を両手を使いながら登ります。やっとのことで、洞窟から歩くこと5時間、12時半頃山頂までたどり着く事ができました。
所々に雲が出てきたもののいい天気で、ジンバブエ側には今まで登ってきた険しい山道と遠くには森林が、またモザンピーク側にも山々がとてもきれいに見えます。
山頂の風が汗でびっしょりの体を心地よく冷やし、一生懸命に運んできた水とビスケットを食べると気分は最高です。
モザンピーク側の地平線はガスがかかっていて、さすがにインド洋は見えませんでした。
頂上で30分ほど休むとそこからは、長い長い標高差1000mの下りです。この下りが足腰にはとても堪えるのです。
結局、頂上からベースキャンプまではさらに5時間もかかってしまい。この日はなんと正味歩く時間が10時間ものロング・トレッキングになってしまいました。さすがに大学生も私の妻もヘロヘロ状態。私は一応余裕の表情で歩いてはいましたが、実態は疲労困憊、一日に歩く行程としては限界に近いものがありました。
この日は、麓にあるMawenje Lodgeという、白人の老夫婦(ウォーリーとレスリー)が営んでいる瀟洒な設備、レストラン顔負けの料理、隠れ家的なロケーション(国立公園のすぐそばでコテージの前には川もある)、そしてなによりも家庭的な雰囲気がとてもいいロッジに泊まり、前日とは打って変わり優雅に過ごしました。
ちなみにチマニマニには主なトレイルが9つと洞窟が6個もあり、いくらでもトレッキングするところがあります。またガイドのピーターによれば、季節によって山の風景や植物、花々も違ってくるとの事。比較的近いムタレに住んでいるのですから、私達もここには何度も足を運ぶことになりそうです。
2002年8月25日(日) ジンバブエのムタレにて
コメント
この記録に関連する登山ルート
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びっくり!! 僕も2002年にチマニマニの洞窟で2週間サバイバル生活(おおげさw)しながらビンガ登りましたよ
当時貧乏旅行中でジンバブエは経済崩壊ハイパーインフレ真っ只中でハラレのシェラトンでは闇レート効果で2米ドルで豪華なランチビュッフェが堪能できたのを覚えてます
チマニマニ村ではヘヴンロッヂに3か月沈没してました 毎日クジャクの鳴き声がうるさかったです
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