谷川岳（谷川温泉〜保登野沢〜天神尾根〜中ゴー尾根）-谷川岳の恐ろしさを知る-
群馬県
新潟県
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- GPS
- --:--
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 1,607m
- 下り
- 1,589m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2020年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
【保登野沢】 大規模な崩落1箇所、沢の渡渉部に小規模な崩落1箇所、崩落しかかった箇所あり。 【中ゴー尾根】 鎖場数箇所あり。 【中ゴー尾根入口〜牛首】 登山道一部崩落。登山道不明瞭。鎖場1箇所あり。 |
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装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
携帯
|
|---|
感想
これまで谷川岳は、西黒尾根コースと巌剛新道コースでの山行経験があった。今回は別のコースをと思い目を付けたのが、中ゴー尾根を登り、天神尾根からいわお新道と下るコース。少々マイナーなコースのようだが、それはそれで楽しみだ。谷川温泉を起点として谷川岳山頂を目指すことにする。
しかし、出発して早々、痛恨のミスを犯す。それに気付いたのはホワイトバレーというスキー場を通り抜けてから間もなくのことだった。中ゴー尾根コースにはスキー場を通り抜けるような箇所はない。そう、道を間違えていたのだった。スマホで地図を見ながら登っていたのに思い込みって怖いですね…。どうやらこの道は保登野沢コースというらしい。引き返すのも面倒なので、今回はこのまま歩を進めることにした。中ゴー尾根は下りで使うことにしよう。後述するがこのことは結果的に良かったこととなる。さてこの保登野沢コース、紅葉も終わった時期ゆえだろうが、最初から最後まで道が落ち葉で埋め尽くされていた。落ち葉を踏み締める感触と音がとても心地良い。コース上には4回程、同じ沢の渡渉箇所がある。1回目の渡渉地点にて沢から岸へ上がるための道が崩落していた。規模はそれほどでもないが、よじ登るのに失敗すると足が沢に浸かることになるので要注意。木の根のような足がかりを使って無事にクリア。尚、ずっと一緒だった沢を離れしばらく登っていくと規模の大きな崩落箇所がある。ただ、高巻くようにしてロープが張ってあるので、慎重に行けば問題ない。落ち葉が敷き詰められたとても静かな山道を登って行く。このコースは西黒尾根と比べて眺望の物足りなさこそ感じるが、この静けさに包まれた雰囲気、私は嫌いじゃない。天神平まで誰1人として会うことはなかった。
天神平に出た途端、雪が見られるようになる。天神峠を経由して天神尾根へ。日当たりの問題なんだろうか、熊穴沢非難小屋までは雪がそこそこ積もっていて、足首が埋まるくらいの所もあった。まぁまだ何とかアイゼンなしでも行ける感じではある。と言うか今日、アイゼン持って来てないし。とは言え、雪が踏み固められ凍結した箇所もあるので注意しながら歩を進める。熊穴沢非難小屋を過ぎると、コース上の雪は何故か一旦姿を消し歩き易くなる。そして、天狗の留まり場あたりから再び積雪が復活してくる。コース上をちょろちょろと雪解け水が流れており靴が濡れる。このあたりの左右に開けた眺望を楽しみながら徐々に高度を上げていく感じ、実にいい。丁度視線左側には、この天神尾根と並んで高度を上げて来る中ゴー尾根が見える。非常にくっきりとした尾根を形作っている。今から下りが楽しみだ。
ついにオキノ耳に到達。山頂は雪もほとんどなく、トマノ耳とオキノ耳間も慎重に進めば特に問題なかった。晴れていて景色はもう最高。360度、写真を撮りまくった。今日来られて本当に良かったと思う。因みにこの日はだいぶ暖かく、ここまで防寒インナー1枚と長袖Tシャツ1枚でも汗ばむくらいだったが、流石に山頂は風も吹いていて寒かった。コンビニのおにぎり3個を手早く頬張り昼食終了。今は日暮れも早いので早々に山頂を後にする。肩ノ小屋まで戻り、中ゴー尾根分岐まで下る。その途中、視線右側、谷川岳の西側斜面に広がる笹原が見渡せるのだが、これがとても奇麗だった。
中ゴー尾根を下り始めるが、まぁこれが凄かった。積雪はほとんどなく問題ないのだが、この道はもう終始ヤセ尾根と急斜面で構成されているのだった。序盤はまだそれほどでもないのだが、中盤以降は純粋な急坂が延々と続き、所々崖のような場所もあった。そこにはロープや鎖が取り付けられていたが、鎖はサビサビでとても使いたいとは思わなかった。またこの傾斜の具合も半端ではない。もし仮に西黒尾根でバランスを崩して転倒したとしても、普通、石や樹木の根等の段差で止まって転がり続けることはないだろう。しかしここは、そういった段差が全くなく、かつ急斜面なのでどこまでも転がり落ちて行きそうな道なのである。もし斜面に向かって体操の前転をしたら超スピーディーに下ることが出来るだろう…。まぁタダでは済まないが。そんな道が終始続く中で体力は確実に奪われていく。実際、この時下りでバテるという初めての経験をした。呼吸が乱れ、何度か立ち止まり息を整えながら進むことを余儀なくされる。ある意味、最初に道を間違えて下りがこの中ゴー尾根になって良かったかもしれない。これがもし登りだったとしたら、下山するための体力が残されていなかった可能性がある。因みにこのコースだが眺望は非常に良く、特に視線の右側では俎�瑤篷覺篥�、迫力ある景色を楽しめる。疲労であまりそれどころではなかったけれど…。正直、このコースのレベルは西黒尾根コースのそれをだいぶ上回っていると感じた。いずれにしても、もう少し基礎体力を上げなくては。
やっとの思いで中ゴー尾根を下りきると、広い河原に出た。改めて中ゴー尾根の取り付きを見てみる。ここから谷川温泉まではほぼフラットだったのだが、そう考えると急登が本当に突如として始まっていることが分かる。大変興味深い地形だ。さて、河原に出たのはいいが、困ったことにこのあと続く道が見当たらない。地図によれば川の下流方向へ進めばいいようなので、とりあえずそちらに向かって河原を歩き出すことにする。暫く歩き回っていると左岸に細い道を見付ける。しかしその道も暫くして途切れてしまった。ここは登山道が一部消失していたり崩落してしまっているようだ。そういった区間は大きな石の転がる河原を歩くことになるが、ずっと進める訳ではなくやがては川にぶつかってしまう。それでここでは、川を巻いたり渡渉するといった方法で進んで行くルートファインディング力が少々求められることになる。やがて、いわお新道の起点、二俣に到着した。そこには立派な石碑が建っていた。こんな調子が牛首と呼ばれる地点周辺まで続く。とは言え、注意しているとリボンやペンキ跡を幾つか見付けることが出来、これを頼りにすることでかなり助かった。もし何もなかったら大分苦労していただろう。付けてくれた方に感謝です。牛首からはフラットな歩き易い森の散策路となる。そして暫くすると、ネット上でよく見掛ける崩壊しかけた緑色の橋が出現した。橋は全部で3本あった。上流から1本目はかなり危険な状態で、橋が谷側へ歪み橋板も一部抜け落ちており、いつ倒壊してもおかしくなさそうだった。ここは橋を使わずに下を伝っていく方が安全だろう。そう言っておきながら私はおそるおそる渡ってしまったのだが。いや、橋を揺すってみて意外としっかりしていたのでいけるかな、なんて。次の2本目の橋は完全に倒壊していた。3本目の橋は、やはりやや頼りなさそうには見えるが、金属の橋板で補強されているし1本目の橋よりはまだ全然いい状態だった。少し怖かったものの難なく通過。ちょっとしたアトラクションで面白かった。そして、前方に旅館のような建物が見えてくる。無事、谷川温泉に帰還。
今回初めてのコースだったが、予想以上にハードだった。中ゴー尾根だが下りでこれなら、登りは一体どれほどなのか。たかだか2000m程の谷川岳ではあるが、今回はその隠し持った牙に触れたかのような印象だ。谷川岳の厳しさを改めて思い知らされたが、同時にそんな一面を持つ谷川岳に益々魅せられ再び登りたいと、そう思った。体力を高めて、次回は中ゴー尾根の登りや、今回断念したいわお新道に挑戦したい。
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お疲れ様でした。
私は初夏に逆周りで辿りましたが、中ゴー尾根を下りで歩きたくはないですね笑。
さぞスリリングだったかと思います。
ご無事で何より。
お疲れ様でした！
コメントありがとうございます！
初夏に中ゴー尾根の登りですか〜、凄いですね！
ずっと四つん這いで登ることになりそうですよね。
ずいぶん汗だくになられたのではないでしょうか。
こちら夏の時期は山ビルが出るとのことで、挑戦に弱気になってしまいます。
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