冠岳《九州百名山》
鹿児島県
山キチどん
体力度について
- GPS
- 04:34
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 778m
- 下り
- 776m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
花川を遡り東岳南尾根を直登（道なし） 徐福像から八牟礼への谷を下る（道なし） |
| その他周辺情報 | 冠岳温泉(\320) |
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感想
今日は冠岳神社の近くにある冠嶽園一体で何かイベントがあり、車の乗り入れが規制されている。県道の分岐点にある駐車場に止めさせてもらい冠岳神社に向かった。イベント準備が酣で関係者の車がどんどん入って行った。冠嶽園は中国式の庭園で無料で公開されている。望岳亭の東屋は将に秦の時代にタイムスリップしたようだった。
冠岳神社に参拝し花川を遡ると寝覚めの床のような渓谷があり仙人池や龍神池と名付けられている。天然の渓谷なら凄い値打ちだが、災害復旧に合わせて造成した砂防ダムに纏わる風景だった。右手に「不動洞→」の表示があり、見上げると垂直に切り立った岩壁にぽっかり開いた穴、そこまで繋がる真新しい鎖が見える。冠岳は元々神仏混淆の修験道の山で不動明王がこの洞窟に祀られている。垂直な断崖に架かる鎖と金属制のステップが打たれているので登らない訳にはいかないだろう。おっかなびっくり這い登った。10m余りの垂直な斜面、道具もない時代に修験道の行者はどのようにして登ったのだろう。案内板によると「奥田家の先祖の修験者が洞窟に登り降りられず困っていると夢の中に不動明王が現れ目が覚めた時には下に降りていた。享保5年(1720)に不動明王像を安置したと謂われ、廃仏毀釈の難を逃れるため奥田家に隠された。『洞窟に帰りたい』と夢のお告げが度々あり明治40年に戻された。」との歴史があるようだ。
不動明王に祈り恐々と降りて振り仰ぐとやっぱり凄い！ 少し行くと今度は虚空蔵洞で同じように上空の洞窟だが此方は鉄梯子で登れた。以前は虚空蔵菩薩が祀られていたが此れも廃仏毀釈によるものか岩谷神社として大山祇神を祀っている。
地形図によると登山道は右岸に渡っているが砂防工事の際に付けられたのだろうか、しっかりした道が続いているのでそのまま辿っていった。左岸の道は花川から反れて地形図に表れない一本東の谷に入ってしまったようだ。中間の尾根に上がると断崖で行き詰まってしまい谷に下りて枝谷を下り本谷に合流を試みた。可能性は薄かったが何とか花川の本谷に合流することができた。しかしその谷にある筈の道も不明瞭で、歩き易そうな谷を登っていると西側に逸れていた。
今日もまた藪漕ぎになってしまった。谷筋から尾根に強引に上がり東岳南尾根に取り付いた。獣道が所々有るだけで人の入った痕跡はなかった。250m程の標高差を登り詰め稜線に乗り上がった処はピンポイントで東岳(486m)山頂だった。木々の密度が高く日差しも届かない暗い山頂だったが、立派な山頂標識が設置されていた。暫し休憩して稜線を西に進んだ。直ぐに電波塔が現れ林道に飛び出した。稜線を忠実に辿り中岳(496m)に到った。此処も東岳同様展望のない山頂だが山頂標識だけはしっかりしていた。
円弧を描くように南西に進むと徐福公園からの道が合流しその先端は材木嶽(460m)だった。祠があり西側が切り立った断崖絶壁で展望は素晴らしい。冠岳本峰である西岳が姿良く望めた。南から来た登山道は北に進み東の中岳方面は登山道を塞ぐように材木嶽案内板が設置さていた。材木を積んだような岩でできているので材木嶽と云われているそうだ。中岳方面は子の案内板の後ろを行くが一般登山道ではないようだった。
北西方向に進んで直ぐの鞍部で徐福公園への別道が分岐した。材木嶽からは格段に道は良くなり次のピーク経塚へと導かれた。北側の巻き道と分かれ461m’のピークに祠があった。鞍部で巻き道と合流すると西岳への登りで西岳神社の裏手から山頂に達した。西岳(516m)山頂には、2等三角点「西岳」があり展望もよい。大休止を取っていると西側から男性が登ってきた。長崎から出張の序でに来たそうで九州百名山を登っていると言っていた。冠岳神社に止められず徐福公園に駐車して周回するそうだ。お互いの無事を祈り東西に分かれ山頂を後にした。
西から南へと下ると「冠岳八十八ヶ所歩き遍路」の祠があった。鎮国寺を起点とする全長60�劼砲�よぶ遍路道だそうだ。2本目の林道を横切ると登り返して阿弥陀堂に到った。地形図で256mの標高が打たれた処には 84番千手観世音菩薩が祀られていた。此処からはセンターラインのある立派な道で冠岳展望公園の大きな駐車場に到った。今日はこの先の道はイベントの関連で通行が規制されているようだ。駐車場の端に高さ6mの徐福像がある。徐福は紀元前2世紀、秦の始皇帝が蓬莱の国にあるという不老不死の霊薬を求めて旅立たせたが終に帰国できず日本で亡くなったという伝説の人、確か和歌山県の新宮駅前にも徐福伝説の地があった。
此処から谷へと登山道がある筈だが入口が見つからない。方向を合わせて下り出すとそれらしい尾根になったが道形はない。軈て谷となり治山工事で行われたとみられる石垣により大きな段差が続き谷の中を歩くしかない。いつか滝に出くわして行き詰まりそうな予感はするが道跡を信じて行けるところまで行こう。
水流は大したことがなく幸いだったが、危険な予感が現実のものとなり落差10mはあろうかと思われる滝の落ち口に到った。両側は切り立って巻いて下りるのは無理だろう。GPSを見るとこの辺りで尾根を乗越し一つ東の谷に移っているようだ谷を少し戻りどうにか左岸の壁に取り付くことができた。何とか谷を移ったは良いがこの谷にも大きな滝が現れ上部を横断し左岸に取り付き這い上がった処に登山道? があった。直ぐに林道となり地形図の道となってサバイバルは終了した。
林道を辿って県道に出るとイベントに伴う交通規制は此処でも行われ一方通行扱いとなっていた。県道を進んで九州新幹線の高架を潜る。列車が通過したが防音壁が高く列車の屋根しか見えなかった。周回して駐車地点に戻りサバイバル登山を終えた。立ち寄り湯は冠岳温泉、1�劼頬�たない距離で料金は320円と銭湯価格で嬉しい。但し石鹸、シャンプーはない。
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