おっさん落とすな岩殿山


- GPS
- 03:46
- 距離
- 7.2km
- 登り
- 599m
- 下り
- 602m
コースタイム
天候 | くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありませんが、岩場、クサリ場の通過は慎重に。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
筆記用具
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
|
---|
感想
先月、赤城山に行ったときに師範代が
「すたんとん、そろそろ靴、変え時ぢゃないの?」
と言って、師範代行きつけの山用品の店のバーゲンセールの招待状をくれました。
確かに靴がちょっと疲れてきていて、これからのシーズン、山の中で靴底が「パックンマックン」になってもイヤなので、セールにあわせてショップに行ったところ、たまたまアウトレット品が半額で出ており、「エイッ!」とひと声発して、買ってしまいました。
今週から始まった朝ドラの舞台あたりのことばでは「買ってまった〜」というんでしょうが、その買った靴の「足ならし?」ってことで、師範代が自ら「ひみつ特訓場」にしている岩殿山にワタシを連れ込んで?2人で「ひみつ特訓」(なんだかアヤシくないか?)に行ってきました。
岩殿山は中央道の「岩殿トンネル」として、その股ぐら?を毎回、くぐらしていただいてをりましたが、今回、いよいよその頂きに攻め込みます。(もともと難攻不落といわれた立派な山城があったらしいです。)
が、岩殿山というと定食の味噌汁みたいに必ず「稚児おとし」がくっついてきます。その名を聞いただけでもなにやらオソロシげなイキフンが漂いますし、ましてや行くのは「稚児」とはほど遠い「おっさん」です。さて、おっさん2名、奈落の底につき落とされずに無事帰って来られるでしょうか。
いつもより遅めに府中本町の駅で待ち合わせ。もう半月もすると人の流れに乗って、顔の長い動物が走り回る広〜い芝生の競技場?みたいなところへ行ってしまい、永遠に会えない待ち合わせになるところ、今日はその心配もなく師範代のスーパーカーで出発。
途中、渋滞もなく、1時間ほどで大月駅ウラ駐車場へ到着。支度をして登山口まで街中を歩いていきます。家の軒先には今では珍しくなった昭和のホーロー看板、コンちゃんのオロナミンCやファンタ、スプライトなんかも。
20分ほど歩いて登山口に。もともと岩殿山には岩殿城という難攻不落のお城があったようで、登山口も「岩殿城跡入口」となっていて、市民の「裏山公園」みたいなものなんでしょう。桜祭りの幟も出ていました。
整備された石段を登って行くと、すぐに丸山山頂444.4メートル。お城の曲輪風の建物のあるちょっとした展望台で、大月の市街地と向こうのほうに富士山がぼんやり見えます。もともと今日のお天気は午前は雨模様の予報だったところ、わりと早く回復したみたいです。が、雨の心配はなくなったものの富士山がクッキリとまではいかないみたいです。
いきなりクマ・イノシシの出没注意のカンバンを見ましたが、まあ、気にせず前に進みます。頂上はすぐ上に見えていますが、それだけ急斜面ってことで、登山道はきれいに整備されてはいるものの、つづら折れでどんどん高度を上げていきます。日差しはあまりありませんが、そこそこ汗ばむほどの登りです。
大月は狭い谷あいにギュッと集まった街。市街地に甲州街道と中央線が走り、そこからかなり高い崖の下に川が流れて、対岸の山すそに高速道路。高速道路は岩殿山をトンネルで貫いて伸びています。そんな景色が登山道から手に取るようにわかります。
登山口から30分ちょっとで頂上っぽい広場に到着。石碑や岩殿城の由来を書いたものがありますが、ホントの頂上は少し先。もう終わってしまいましたが花見には絶好の広場を過ぎて少し行くと、スカイツリーと同じ634メートルの標識のある頂上。ただ、ここは無線中継所やテレビの電波塔があるだけで、眺望もなくてちょっとザンネンな場所でした。
頂上から引き返して、次はアノ「稚児落とし」方面に向かいます。途中、ガイドさんが先導するツアーのみなさん(年齢高め)を追い越しましたが、このあと出てくるクサリ場や細い道のトラバースはどうしたでしょうね。「稚児落とし」もワタシらのような「おっさん」から学生、ジジ・ババまで、それぞれが通るたびに落っこちていたら、カンバンの架け替えが大変です。「おっさん落とし」に「ジジ・ババ落とし」、学生なんか「単位」も落としていそうです。
稚児落とし方面は、一旦、かなり降りてから登り返します。それでも大月の街や、あいかわらずぼんやりですが富士山を眺めながらの道のりです。途中から10名くらいの男女の学生グループが前を歩いていましたが、まあ、楽しくやっているのは良いとして、ちぃーとはしゃぎすぎ&空気読めよ的なノリで、クサリ場ではちょっと待たされました。
途中、兜岩の道幅の狭いトラバースやけっこう長いクサリ場には、山の高さには全く関係なく、スリルとさすぺんすを味わうことができました。っていうか、かなり顔がマジになってましたね。クサリ場もけっこうキツかったです。
そのスリルとさすぺんすをのり越えて、祠のある天神山を通過すれば、いよいよ「おっさん落とし」が近づいてきます。
それにしても名前だけは聞いていた「稚児落とし」、実物はスパッと垂直に切り立ったほとんど1枚岩にも見える岩の壁。圧倒的な迫力で迫ってきます。いったいどれほど切り立っているのか確かめようにも腰から下がどうにも前に進みません。まさに火曜サスペンス劇場のためにあるようなスポットです。これなら「稚児」などとカワイらしい名前はやめて、大台ケ原の修験道の修行場みたいに、ふざけている若者に断崖をのぞかせて「もおこれからは空気読みま〜す。マジメにベンキョーして単位も落としませ〜ん。」って言わせる「セイガク落とし」のほうがピッタリですね。
稚児落としでしばらく絶景を楽しみ、写真を撮って、師範代が持ってきた美味しい福島県コーヒーでコーヒータイム。ちょっと風が出てきましたが、富士山も少しはハッキリ見えてきて、あとは下山するだけ。
登りがけっこう急だったぶん、下りもけっこう急です。登りは整備された階段の多い登山道、下りは普通の山道ですが、ザレぎみのところもあり、スリップ注意です。こういう時に新しい靴はグリップがきいて(気のせいか)よろしうございました。
コースタイムどおりに30分ほどで民家のあるところまで下りてきました。桜はもう終わりましたが、桜に代わってツツジ、馬酔木、桃、そして少し早い新緑。花が多いのもこの季節の楽しみのひとつです。舗装道路に出たあとは大月駅めざしてひたすら歩きます。中央道の下をくぐって、左の道を進むと、ここでも菜の花やチューリップ、ねぎ坊主までが目を楽しませてくれます。そしてほどなく電車の線路が見えたかと思うと、なんとまあ、駐車場のすぐそばに出てきて、突然、周回完了。お疲れさまでした。
今回はワタシの靴の足ならしのための山行でしたが、師範代が日ごろ「ひみつ特訓」の訓練場としているだけのことはあって、そこそこの急登やマジ顔になるクサリ場、気持ちのいい稜線歩きに富士山スポット、大岩壁の絶景、いろいろな要素の詰まった魅力的な山でした。標高の高さがすべてではないというのを改めて認識しました。
また、半値で買ったGARMONTの靴、名前が「パチもん」に似てる(似てないか)だけに、どうかなあと心配な面もありましたが・・・特に幅が小さくて、足が靴の中で「カマボコ」状態(いめーじ)になるのが心配でしたが、まったく問題なく戻ってきましたので、ひと安心です。で、ぢつは、今回、もうひとつ試運転があったんですが、結局、使わずじまい。折りたたみ式のストックだったんですが、こちらは完全なパチもんのため、試運転でオシャカになる危険も大きく、次回に持越しです。
はい、師範代、「ひみつ特訓場」の公開ありがとうございました。
お疲れさまでした。
累積標高差 約400m、歩行時間 約3時間30分 これだけの行程で出発地点へ戻ってこ
られる「岩殿山〜稚児落しの周遊コース」、単にこの数字だけを見たらちょっとした
「裏山散策コース」(大月市民の憩いの場)とでも言えそうですが、この岩殿山周遊
コースを歩いた人たちの感想を見ると「決して侮るなかれ、、」とか「落ちたら天の
人になる!」とか不穏な言葉が散見されます。 一方「変化に富んだ楽しいコース」
とかの表現も多数あり、私 怖いもの見たさに一度訪問した昨年以来、捨てがたい魅力
を感じた為、半日版のヒミツトレーニングコースとして重宝しています。
また聞くところによると、Stantonが「アウトレットでイタリア製登山靴を新調」
の情報が、私も3年前「\7000のバーゲン品 イタリア製登山靴」を購入したものの
実践で長時間歩いてみると耐えがたい痛み(>_<)に襲われ歩行困難になった(文字通
り)イタイ経験から、Stantonに岩殿山への靴の足慣らし山行を誘ってみました。
Stantonが靴を新調なら、私は「4年ぶり赤の復活」と新調した(中古品ですが)
「北面」ジャケットを携え、対抗心?を燃やしての参戦です。(これって新しいおも
ちゃを自慢する小学生の発想に限りなく近いですネ(*_*;)イイオトナガ、、、)
(コース紹介)
(岩殿山登山口~三ッ丸跡展望台〜岩殿山山頂)
よく整備された階段状の急登が続きます。 登るにつれ、大月市の街並みが広がり、
中央道を走る車列が眼下を流れるようになります。 富士山絶景ポイントとして山梨
県百選に選ばれている岩殿山ですが、今日はうっすらと雪景色が肉眼で確認できる程
の眺望でした。
(岩殿山山頂〜兜岩〜天神山〜稚児落し)
ガラリと山道の雰囲気が変わり、ここからは気を引き締めて歩を進める必要があります。
・切れ落ちた山肌、木の根っ子大きな段差、滑り易い浮き砂がある急な下り
・ロープを頼りに足を踏ん張る急斜面(慎重に、、)
・2つのクサリ場(ここは「手を離せば天の人になる」情報、案外当たっています。
縦バイ、横バイあの有名スポットとイメージが重なります(*_*))
・景色を眺めつつ、小さなアップダウンを繰り返す縦走路感覚(気持ち良い(^^♪)
こんな変化を楽しんでいる内に、強烈な岩壁「稚児落し」が目の前にたちはだかる
絶景エリアに到着となります。
稚児落しからは、お待ちかね輪郭がクリアになった富士山が出迎えてくれました。
(稚児落し〜下山口)
標高差300mを30分弱で一気に下ります、浮き砂で滑り易く、補助クサリの設置個所
もあります。 「アレッ!着いちゃった」と民家前に到着です。
下山口から大月駅までは長〜い車道歩きが続きます。
(まとめ)
標高634mの低山に、これ程まで楽しめる変化が凝縮された山域は貴重だと思いま
す。しかも都内から1時間も走れば、目前に佇む山容に対峙する事ができます。
かつて戦国時代に難攻不落の名城があったと言うのも、その険しく希少な地理条件
があった為と納得できます。
そして現在、岩殿山は山行に訪れる人々に密度の濃い山の楽しみをもたらしてくれる
隠れた?(十分に有名?)名山なのかも知れません。
最後に、春が訪れコース脇にピンクや黄色の鮮やかな色彩を披露している桜や桃他
(?スイマセン疎いもので(;_;))の花々が今回の山行に彩りを据えてくれた事は言う
までもありません。
お疲れサマでした。
Stantonさん、
おはようございます。
イイですね〜。岩殿山〜「おっさん落とし」のコース、私も大好きです。
私が初めてこのコースを歩いた時、横バイのところの掴まる金具にけっこうな間隔があったんです!だから無茶苦茶怖かったです。そういうところに慣れていなかった私は、正直足が震えました。
最高の車道歩きも、いろいろと楽しめますよ。それではまた😊
fgacktyさん
コメントありがとうございました。
師範代は「ひみつ特訓」の場所にしていましたが、今回、そのひみつの場所にとうとう連れ込まれました。皆さんおっしゃるように、スリルとさすぺんすを含む非常に魅力的なコースでした。ヨコバイもタテバイもおっさん落としもなかなかシビれました。好きになりそうです。(笑)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する