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わさび漬けといえば、酒粕で葉や茎を漬けこむ地域が多い。でも、ワサビの生育場所が身近にあるこの地域では、わさび漬けといえば、しょう油漬けが定番です。
味と香りを引き立てる決め手は、葉であれ、茎であれ、ワサビをいじめること。
１）葉や茎、花などをざく切りにし、
２）さっと湯通しか、８０度の湯に１０秒つける。
３）次に、湯を切って、大きなお椀か、ボールに移し、熱々のうちに塩を軽くふって、手でぎゅうぎゅうともむのです。
これが、ワサビをいじめる。
４）１分余り、手早くもむ。茎や葉は堅さがなくなり、半分以下のかさに、小さくなります。
そして器の底には、暗緑色の「あく汁」がたまります。
５）この段階で、自分の鼻をわさびに近づけると、ひと呼吸の間があったあと、絶叫したくなるほどの辛味が、鼻に突きあげてきます。
６）香り、辛味がどんどん飛ぶので、「あく汁」を除いたら、すぐガラス瓶などに移す。
３時間ほどして、５）と同じことをすると、やはり刺激がすごいけれど、今度は香りが強まったのがわかります。
７）最後は味付け。しょう油だれ（しょう油、日本酒、みりん、砂糖少し）を瓶のなかに降りいれて、ふたをしっかり閉めて、冷蔵保存します。
そのままでも食べられ、新鮮さを味わうこともできます。冷凍すれば長期保存が可能です。宿では、数カ月冷凍保存してきた、しょう油漬けをいただきました。
私は、ワサビの自生地で花が開き出したワサビを得て（写真）、ワサビの根の薄切り、茎、花、葉も仕込んだ（写真のステンレス・ボールのもの）ワサビのしょう油漬けを、作りました。根もたっぷり、スライスして入れ込み、湯通しのあとこれでもか！ といじめました。
すごい香りです。
１、２日置いた後の香りの変化も楽しみです。
９日のオフ会にも持参して、みなさんで楽しもうと思います。
きのうはウドをたくさんもらって、下ごしらえしたのですが、春の山菜はアクをどう抜き、旨味や香りをどうのこすかの加熱と急冷の時間が問われる伝統技術ですね。年に一回なんで、何度やっても忘れてしまって。コツを思い出したころには終わっているという感じです。
yoneyamaさん、山菜のアク抜きと、一方でとがった味わい、香りを残す問題は、ほんとに難しいですね。そこに、山里の人びとの長い時を費やしての努力もあったのでしょう。
自分でやってみて、試すことは、ほんのわずかな機会ですが、先人の試みは、ほんの一部分であっても学びとっていきたいと思います。
逆に言えば、こういう伝承や習慣が、失われていくことが心配です。
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