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ところが2年前のGWのとき、鍋倉山の巨木の森の南側の尾根を登っていて、雪穴から這い上がってきたこのテンは、警戒心なしで雪の上を遊びまわっていました。
距離20mくらい、60秒ほど、雪の上でいろんな姿勢をとっていました。
晴天、無風の天気が気持ちよかったのか、それとも、まだ若いテンなのか。
4、5月は出産の時期なので、餌さがしに雪の下のブナの穴から這い出して、伸びをしていたところだったのかもしれません。
本州のテンは、ホンドテン。毛皮の黄色味が強いところから黄テンと呼ばれ、暖かい毛皮目当てに乱獲されてきました。
でも、イタチ科最強のこの肉食獣は、ネズミはもちろん、ウサギを襲い、キツネや狸もかなわない運動能力を秘めているんだそうな。
顔だけ白っぽいのは、見ようによっては何か薄気味悪さを感じる人もいます。
地方によっては、「テンが目の前を横切ると縁起が悪い」との言い伝えもあるそうですが、私たちの鍋倉登山は快調でした。
それに、明るい色合いの毛皮がとても美しいテンでした。
北海道の黒テンは、毛皮が黒っぽい。夜行性が強いためか、私は一度も出会ったことがありません。
黒テンは、大陸に広く生息し、毛皮は最高級品。「広大なシベリアはテンの毛皮を追って拓かれた」とまで言われてきました。
北海道でも乱獲されて、蝦夷の黒テンは大正時代に禁猟になっています。
「日高の動物記」(桑原康彰、1993年)によると、エゾクロテンは、冬の沢で川底の淡水魚やカニを漁り、換気穴から人家に入って食糧を食べまくったりする。上質な毛皮は冬こそ、無敵。
地中に長いトンネルを掘ったり、木から木へ空中遊泳するし、川では寒中遊泳もする、ニワトリやウサギも襲う「山のギャング」なんだそうです。
明るい場所で見る姿からは想像もつきません。
ともかく、ホンドテンを、写真に収めることができ、1分近くも観察できたのは、運が良かったのかもしれないです。
暖かそうなしっぽだこと〜
夜行性かと思いますが、
昼間はっきりと写真に撮れて嬉しくなりますね。
私の「雪の森へ」という図鑑に載ってますが、
前足の上に後ろ足が重なる様に撥跳ね歩くので
左右の足跡が2つやや斜めに並行に並んで付くそうです。って言葉だけではよくわかりませんね
指5本、てメモ書きしてありました
そういえば可愛らしいオコジョも確か肉食でしたよね。
見かけによらず、、、というのは人間界だけではなさそう。
sakusakuさん、テンのしっぽは、ほんとに暖かそうですね。
足跡の特徴ですが、いろんな本で、足跡は一直線に並ぶと紹介されていますが、詳しく見ると、
>前足の上に後ろ足が重なる
というのが特徴なんだそうです。
動物を足跡や噛み跡などから判別する「アニマル・ウォッチング」(安間繁樹、1985年)という本があります。
この本には、テンの足跡が3種類、歩き方別に図示されています。
その典型的なのが、
>前足の上に後ろ足が重なる
という足跡でした。
結果、雪面には、ほぼ直線に、50〜70センチ間隔で、
右前足・右後足
左前足・左後足
という2種類の雪穴(足跡)が、点々とまっすぐ残るそうです。
本に付いている足跡の図では、テンの足跡の直径は65ミリほどあり、鋭い爪が五本指にあります。
安間さんは、イリオモテヤマネコ観察・研究の第一人者で、なんどかお会いしたことがありますが、カメラもビームライトなどの諸機材も、いろいろ自分で廃品・部品から組み立てて、闇夜の林道を走って、ウォッチングをしたりしている方です。
その彼も、テンについて、「日本でもっとも美しい動物」と紹介して、こう書いています。
「雪のように白いまん丸な顔に、碁石のような黒くて円い形をした両眼と鼻鏡、黄金色に輝く胸と体。美しさとかわいらしさの中にも、しかし、肉食獣の冷血さが、ありありと感ぜられる。」
見かけと、奥に秘めた脅威と。sakusakuさんと同じポイントを指摘してますね。
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