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数年前、3月の赤城・黒檜山に、登山経験は長いけれど雪の斜面の登高は初めてという方を案内したことがありました。
彼は、6本爪アイゼン。私は常用の12本爪。彼は行きは大丈夫でしたが、下降は20度以下の森の中の斜面でも、何度か転倒しました。
そのときに思ったのですが、6本爪アイゼンは、アイゼンでは一番、大事なかかとの部分、そしてつま先の両側の部分に、爪がなくて、その部分は登山靴の靴底で雪面をグリップするタイプが多いのです。
しかも、爪が、通常のアイゼンより、6ミリほど短い。本数×爪の長さで、グリップ力がかなり小さい。
彼も、それで苦労していました。
8本爪以上だと、ほとんどのタイプが、靴底のつま先とかかとのそれぞれ両脇に、爪が配置されています。10本爪も同じ。
ですから、アイゼン歩行の基本に忠実に斜面にフラットに足を置くことに心がけると、自然に足は安定します。また、初心者でもグリップを信頼して、基本のフットワークを行えます。
一般にそう見られている「常識」とは違って、アイゼンの爪の数は、多い方が、入門者や不慣れな人向きなのです。
雪山の上り下りではいろんな条件に直面します。
たとえば登りの場合では、斜度によってはキックステップを使ます。このとき、8本爪アイゼンの場合は、足裏の親指と小指の爪が、活躍しています。ここに爪があってこそ、蹴り込む場合もなめらかで力がかかりません。この場合は、12本爪(2本〜4本出刃)はさらに楽です。
下りの場合。先に述べたように、爪の本数と長さが十分で、足裏全体に配置してあるというのは、アイゼンの場合、非常に重要です。私の場合、5月の多雪地帯の山で、雪の表面が腐った状態の下降で、危うく滑落しかかったことがありました。ジグザグを切って斜めに下降すべき斜度だったのに、まっすぐ降りようとして。
そのときは12本爪の万全のアイゼンでした。問題は、日当たりのいいその場所では、雪の表層数センチが緩んでいて、スリップしたときは長いツメでも表層ごと流れてしまったことでした。
爪の長さと本数、配置は、雪山では重要です。そのうえで、雪質や斜度に応じて雪面に山靴をしっかり食い込ませ、ルートを読みながら万全を尽くさねば、誰にでも危険はふりかかります。
で、ここまでいうと、「爪が多いアイゼン、特に前爪ありのタイプは、足を引っ掛けやすくて入門者には危険!」という、もう一つの「常識論」が出てきます。
この疑問、経験者の方はすでにクリア済みのことですが、これも実は誤解です。
アイゼンを装着していて、足を引っ掛ける場合、犯人はほとんどの場合、前爪ではありません。かかとの爪です。
根本的には、爪のせいにしてはいけない。足を交差しながらひっかける、そういうフットワークを普段から直さないと、解決できません。
これから残雪期を迎えると、雪は次第に固くなって行きます。アイゼン
は、できるだけ用意し、ここはという場所では大いに使う状況が増えます。
とても出番が多い装備です。
私は冬から春山を志してアイゼンを入門しようという方には、10本爪、12本爪など、足が安定し、本来のフットワークを体で経験できるタイプを、むしろ推奨します。
登山用品店では、入門者、残雪期用にしばしば6本爪を推してきますが、それを自分の靴底に置いて見れば、爪の配置の問題点が見えてくると思います。
*ここでは、アイゼンのつくりそのものが違う氷壁用は、除外して、縦走用を中心に紹介しています。
*女性の小さな足の方は、10本爪(8本+前爪2本)という構成のアイゼンもあります。
*ここでの議論は冬から残雪期の山を想定しています。こうした雪山を登山の対象とはされない方が、真夏の雪渓など歩行区間が短かかったり、用心のために6本爪や4本爪を携行することは、OKです。
その場合、山靴の前部と後部の、本来爪があるべき場所に、爪がなく、とくにかかとはスリップしやすいことを念頭において、使用すべきと思います。
*また、その際は装着のベルトの問題に注意。6本爪のアイゼンは、10本爪などにくらべ、装着の際、前後をふくめて足全体でフィットさせるタイプが少なく、甲とかかとで固定するタイプが多く、フィット感が劣ったり、着用できないものも見られます。
*8本爪でも、爪の配置と装着器具が良く、装着時のフィット感がしっかりしているタイプもあります。
*私は、アイゼン・メーカーや登山用品店のまわし者ではありません

おはようございます。
それほど高い山にも行かないので、4本爪の軽アイゼンを使ってました。
6本爪か10本かで迷いましたが、10本爪の簡易アイゼンに買い換えました。
とても歩きやすく、tanigawaさんの言われるとおり安定していて、フィット感と安心感がありますね
12本の方が簡単だというのは私も賛成です。
おそらく軽アイゼンが好まれるのは、その軽さ、小ささもあると思いますが、靴との相性が大きいと思います。
ワンタッチが使える冬靴は言うに及ばず、ベルトにしてもガッチリ締めるには靴にそれなりの剛性が必要で、初心者が好むソフトなハイキングシューズでは鬱血必至ですね。
まあ12本は絶対外れてはいけない場面が前提ですので当然なんですが。
1950年代は鍛造の8本爪と簡易型のX字状4本爪が使われていました。先輩の指導で8本爪でアイゼンを初体験しました。最初から違和感は全くありませんでした。4本爪の体験はありません。
1960年頃、鍛造の10本爪が現れ、買い換えました。更に安定しました。続いてプレス後焼き入れの10本と12本爪アイゼンが現れ、12本は前爪2本が出歯でした。12本出歯の体験はありません。
その体験から、アイゼンの爪数は10本を最初から使っても差し支えなく、簡易型アイゼンは経済性や携帯の簡便性により存在する製品で、入門用を目的にしたものではないと思います。入門時から10本爪を使うのが良いように思います。長い出歯は氷壁登攀以外には必要なく、むしろ岩場で邪魔になるのではと思います。総じてtanigawaさんの御主張に賛成です。ainakaren
tanigawaさん こんにちは。もう一月早くこの日記に出会ってれは 10本爪買ってたかもしれません。
「雪山ハイキングでは10本爪は大げさかな…」「値段も高いし…」と結局6本爪を買いました。次は10爪以上を買います。
katatumuriさんへ。
>安定していて、フィット感と安心感がありますね
つま先からかかとまで、ちゃんと爪があって、自分の足に合うという感じですよね。
私の同行者がスリップを繰り返していたのは、アイゼンの問題だけではもちろんありませんが、雪の斜面はそれだけでも入門者には恐怖感があり、信頼の置ける装備で動くに、こしたことはありませんね。
tanigawa様!
はじめまして(^ー^)
大変参考になりました。
そして。。。
とても楽しく読ませて頂きました。
アイゼンのモヤモヤ感が完全解決しました。
もう迷うことも、悩むこももなくなったので。。。
これから10爪のアイゼンを買いに行ってきます。
younghwa さま。お役に立ててよかったです。条件に応じて応用が利く良いものが1つあれば、結果的には経済的でもあると思います。
MATSUさんへ。
>おそらく軽アイゼンが好まれるのは、その軽さ、小ささもあると思いますが、靴との相性が大きいと思います。
状況が個別的になるので、私の上の書き込みでは、靴の問題はあえて度外視しました。
シビアな雪面に挑む方は、まずアイゼンを考え、次にそれに合う靴を選ぶ。話の順序がそれぐらい違ってきます。
私が話題にした、日帰りピークハントや縦走の場合、自分の今使っている靴に合うものが、選考の第一になります。
その際も、入門者には6本爪や簡易アイゼンよりも8本爪以上を推奨したい。
靴が柔らかすぎるときは、行き先によっては、とくに底がしっかりしたものを、この際、導入する選択もありますね。
底が柔らかすぎる登山靴は、簡易アイゼンもフィットしにくいし、しっかりしたアイゼンはなかなかマッチしませんので。
ここまで考えると、山ガールを春山に誘導する雑誌の編集内容が心配になります。
ainakarenさんの書き込みを見ると、やはり事前に山行形態やコースに見合うアイゼンの準備を考えておられるなと感じます。
前爪が出たタイプも、ルート次第ですね。縦走用のアイゼンの場合、前爪だけに乗るのはごく稀です。
ただ、昔は縦走用は出歯がないタイプだったんですが、1980年代に縦走用も雪面の登高のしやすさなどから、出歯アイゼン(12本爪)が主流化してきました。
キックステップや、斜登高で、よい働きをしてくれます。
6本爪も、10本、12本も、用途と限界を考えて使う。しかし、6本爪=入門用ということでは、ありません。
miccyanさんへ。
>tanigawaさん こんにちは。もう一月早くこの日記に出会ってれは 10本爪買ってたかもしれません。
私の話の大前提は、アイゼンはルート、雪の状態、経験等をふまえて選択するということです。
それと、爪の本数が多い、少ないで、入門者向き、ベテラン向きが区別されるのではないということです。
以上は、miccyanさんもご了解のとおりです。
夏の一般ルートの雪渓登りに10本爪は合いません。積雪の条件が限られ、斜度もないところで、短時間使う場合には、6本爪が見合う場合もあります。
miccyanさんの6本爪も、今後も時期やルートに応じて十分活躍してくれると思います。
私も、土踏まずに装着する4本爪、ジュラルミンの非常用の軽量の6本爪、古い10本爪、積雪シーズンで常用している12本爪と、いろいろ使い分けています。
靴もアイゼンも常に一足だけしか所有しませんでした。登攀に入門したとき、靴は以前から履いていたナーゲルの三季用重登山靴で、それまでアイゼンの体験はありませんでした。夏の雪渓はナーゲルだけで歩いてました。先輩の指導の8本爪鍛造アイゼンがアイゼンの入門でした。引退までに靴はゴム底の3季用に変わりましたが、アイゼンはそのままで、夏も冬も縦走も登攀も一足づつの靴とアイゼンで通しました。厳冬期はオーバーシューズを併用しました。引退してすぐ10本爪アイゼンに変えて更に調子がよくなりました。爪数の少ない軽アイゼンも前爪が長い出歯のアイゼンも経験がありませんが、8本、10本の鍛造アイゼンで縦走にも登攀にも不足を感じたことが1度もありませんでした。ですから場面やルートに応じたアイゼンの選定など恥ずかしながら、考えたことも無いのです。最近のアイゼン事情も知りませんが、アイゼンを初めて履く初心者が、当時の本格的8本爪鍛造アイゼンを履いて、何の支障も無かったのでtanigawaさんの御主張の通りと思い、コメントさせて頂きました。思い切っての本格アイゼンのご購入の一助になればと思います。
ainakarenさん、私の方で深読みしすぎて、すみませんでした。アイゼンと山靴の最初の発展期とともに、歩んでこられたようなご体験ですね。
私も、生まれて初めてのアイゼンは、飯豊の石転び沢雪渓を登ったときに用意した、X型で、大きくて重い割りに足が落ち着かないつくりでした。
それにしても、アイゼンは、合金・プレスの登場で強度が格段に上がり、軽く、装着しやすく、だんご雪も心配なくなって、使いやすくなったと思います。
ainakarenさんの体験を伺っても、これから残雪の山でアイゼン入門をされる方には、8本、10本の爪のタイプを推奨したいと思います。
軽量化を目的に 2/12〜2/13の丹沢の甲相国境屋根に行くときに
6本を選択しましたが・・・
軽量化のメリットは無くはないですが
前爪が使えないデメリットのほうが大きかったですね
q0u0pさんへ。
かならずアイゼンを使用する状況か、万一の用心のために携行するか、など状況によって選択は変わってきます。でも今の季節なら、やわらかい雪には爪の長さや、グリップ感からも、しっかりしたアイゼンの世界ですね。
雪山が楽しくなります。
このスレッドを読んでいる方で、自分は経験を積んでいるし、6本爪を使いこなしている、合っている、という方もおられると思います。
キックステップもマスターされている方など。
そういう境地の方は、おすすめしなくていいと思いますが、一度、残雪の山で普通のアイゼンを体験されたら、話が通じると思います。
tanigawaさん、こんばんは。
夏山雪渓で軽アイゼン(4本爪)を使った経験しか無いのですが、tanigawaさんのお話の通りだと理解しており、先々週に10本爪を購入しました。12本は「登攀用・前爪が長い」のイメージがあって、価格差もあることから自分にはこの程度で十分だと考えています。
いずれにしても道具は正しく使いこなさなければ意味がない,或いはむしろ危険かもしれないので、慣れるまでは特に慎重に行こうと思います。
そういえばXアイゼンというのもありましたね。今は見かけませんが。
fireboltさんへ。
山の装備は、とことん合理的、合目的的、ということだと思います。
実地に試したり、体験できる機会がもっと増えると、選ぶ方も幅が広がりますね。
自分のスタイルにあった的確な良いアイゼンを得られてよかったですね。
X型は、本体が8ミリ角くらいの肉厚のスチール製で、チェーンも付いてて、用途に見合わず、重いです。
ためになる記事ありがとうございます!
初心者は6本爪というよりは、初心者が買う入門用の靴には6本爪までしか対応していない場合が多いように思います。
店頭での説明でも「6本爪までしか装着出来ませんよ」と言われますし、初心者にいきなり重登山靴は敷居が高いですしね。
私もそんな理由で6本爪を購入してますが、使うシチュエーションと使い方次第では十分だと感じられることもありました。
平らな山頂付近の風に吹かれてカチカチになった雪とかはそうですね。
でも、やっぱりキックステップは爪を刺すわけじゃないのでかなり脚力が必要でしたし、下りではかかとが使えないので滑りやすいのもたしかです。
逆に木道や階段などでは6本でも木を痛めてしまうので4本で十分だと思いました。
やっぱり使う場所によって4、6、12くらいは持っていた方が良いんでしょうね。
これから自分が行く山域がどのレベルの装備が必要なのか?によって、徐々に考えていきたいと思います。
ところで、10本でも簡易アイゼンがあるんですか???
("簡易"の捉え方が間違ってる?)
tszkさんへ。
10本爪の簡易アイゼンは、見たことがありません。
簡易ということでなく、比較的しっかりした汎用で、8本爪で着脱が早いタイプは、日本のメーカーが出しています。
自分の経験、脚力、志向にあったタイプのアイゼンを的確に選ぶのが、やはり一番ですね。
>やっぱり使う場所によって4、6、12くらいは持っていた方が良いんでしょうね。
そう思います。それぞれ使い分けられます。
12の代りに10でもOKですね。
前爪ありタイプは、前爪のみを頻繁に使うには、足首の強さや、あるいはそれを補うある程度の靴の固さが必要で、その人の志向で選択になります。もちろん雪面状況しだいです。靴の甲部分まで蹴り込めるキックの登高ならば、前爪ありは強く蹴り込む手間が減らせてほんとに楽です。
うちのカミさんや息子たちには、最初から12を使わせてきました。
私は歴史的に考えるということが、何事についても大事なアプローチだと思っています。
アイゼンの場合も、金カンジキ以来の開発の苦労があります。そして、さらなる汎用性と安全性を求めて、6本、8本、10本という進化が重ねられてきました。
つまり、4本、6本のアイゼンを本格的な雪面で使いこなすには、体力や技量、不足するサポートを補うなどの点で、昔のパイオニアのような熟達が、本来求められるのです。(低山の雪山での使用は別ですが)
入門の方は、最初にそんな回り道をするよりも、靴底全体を爪がカバーしてくれる、オーソドックスなアイゼンを最初に体験してほしいと思います。
tanigawaさんと皆さんのお話から、12本刃前2本出っ歯の本格アイゼンが雪渓上で楽で安定であることが、理解出来ました。
履いた経験が無いので、想像しにくいのですが、氷雪混じりの岩壁登攀の場合、アイゼンは履きっぱなしですが、その場合の長い前爪が岩の登攀に、邪魔になることが無いのか心配です。
と、云っても私がそうした登攀をすることも、当該アイゼンを履くこともないのですが・・・
これから入門なさる方には、できるだけ早い段階で本格重登山靴と本格アイゼンに馴染まれることをお薦めしたいと思います。そのことが必ず皆さんの安全に寄与するものと信じています。相仲 廉太郎
>氷雪混じりの岩壁登攀の場合、アイゼンは履きっぱなしですが、その場合の長い前爪が岩の登攀に、邪魔になることが無いのか心配です。
以下は入門用とは別の話になります。
むしろ、前爪だけで岩場でもしっかりスタンスが安定します。ミックスなら、氷も岩もそのまま連続して登れます。奥多摩などでもトレーニングで乾いた岩場で前爪使っている人がいますよ。
その場合、靴底を含めた靴の固さも、この目的に見合うものが必要です。
ここから先の現状は、現役で冬の壁に挑んでいる方々におまかせしましょう。
それから「重登山靴」というタイプは、いまは基本的にありません。昔は皮のダブル靴がありましたね。
底の材質や、作り、保温性が皮製でも進化したことがありますが、プラスチックや強化繊維の軽量な冬用山靴が登場したことが、大きいです。
ダブル構造もありますが、見た目はシングル同然です。
山靴もアイゼンも、ずっと軽快になってきています。
私は、でも皮が一番です。
目から鱗です。前爪をナーゲルのトリコニーのように、むしろ積極的に使って乗ってしまうのですね。理解がやっと出来ました。昔の鍛造アイゼンの爪は垂直に生えていましたので躊躇無くそうしていましたが、爪が前に斜めに突き出した場合の体重の掛け方が想像出来なかったので,不要な心配をしていました。
最近は重登山靴が死語とのこと、靴底と甲の堅い本格登山靴のことを想定して申し上げました。
大変、よい勉強をさせて頂き、有難う御座いました。ainakaren
追伸・自分が化石山男であることもよく解りました。
*アイゼン選定に迷い〜 http://www.yamareco.com/modules/diary/8042-detail-18350
URL追記させて頂きました。
tanigawaさん、はじめまして。
astro8と申します。
雪山は初心者です。6本爪は昨シーズンに買ったのですが、
もう少し雪山を楽しみたくなり、数週間前に12本爪を買いました。
この日記はたいへん勉強になりました。
有難うございます。
astro8さん、初めまして。
12本爪と6本爪があれば、いろんな条件の山へ行けますね。スパッツをいじめないように、足のとりまわしには注意されてください。
甲武信岳に行かれたんですね。私も下山に同じルートを使ったことがあります。
どこかでお会いする機会もあるかもしれませんね。
40年前4年間登山してまして、5〜6年前からまた始めています。
当時は土ふまずに軽アイゼンの付いた登山靴がありまして、それで慣れていたせいか、どうも前爪アイゼンは使いづらいと思います。
夏場は4本詰めをザックの奥に入れてまして、渓流・土砂降り用に使っています。冬場はザックに12本爪を入れてはいますが基本的に6本爪。12本爪より、むしろ重たい昔のチェーンアイゼンを懐かしく思います。(現在の体力では使い切れないとは思いますが)
どうなのでしょうか、本人の慣れで使い分けても、そう危険でもないとは思いますが・・・
ctf14181さんへ
>本人の慣れで使い分けても、そう危険でもないとは思いますが・・・
この日記の本文に書いたことですが、アイゼンは登山者が対象とする雪山、残雪の山の条件によっても、選び方が異なってきます。
そのため、次のようにも書いてきました。
「*ここでの議論は冬から残雪期の山を想定しています。こうした雪山を登山の対象とはされない方が、真夏の雪渓など歩行区間が短かかったり、用心のために6本爪や4本爪を携行することは、OKです。」
ですから要はフィールドと積雪の条件次第です。慣れの問題ではありません。また体力の問題でもありません。斜度や凍結など雪の条件によっては、12本のアイゼンが体力的にもずっと楽な場合があります。
ctf14181さんがアイゼンを使用される条件が、滑落の心配がほとんどない場所であれば、自分の慣れ親しんだアイゼンでかまわないと思います。
逆に言えば、この範囲の条件ならば、アイゼンに限らず、いろいろな滑り止めで間に合うことになります。
しかし、アイゼンの支援なしに安全に切り抜けられない場所が一部でもあったり、あるいは行程の大半がアイゼンでの登高、下降を前提とする条件(斜度、雪面の凍結などの条件)であれば、12本〜8本爪のアイゼンが適切と思います。
6本爪は体力的に楽で、12本爪は疲れるというのも、客観条件次第です。
6本爪で十分間に合う斜度なら、6本爪が楽な場合もあると思いますが、12本が必須の場面では、1回の蹴りこみで確実なスタンスを得られる点でも、12本爪がはるかに体力的に楽です。
この場合、爪の本数とともに、爪そのものの長さと、鋭さ、配置の問題が大きく利いてきます。
以上、結論は、アイゼンは自分の登る山、自分の登り方、積雪と斜度、凍結度などの条件次第。その人の志向やそのときの山の条件によってアイゼンも違ってくると思います。
入門用アイゼンも、その後のステップも、その人の登り方次第ですね。いろんな選択があると思います。
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