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もしやの知らせで調査した京大の研究者が、DNAや形態の特徴から、約70年前に田沢湖から卵で移殖された、クニマスと断定されたそうです。
クニマスは、田沢湖に玉川温泉からの強い酸性の川水を引いたことで、それからわずか1年余りで絶滅したマスでした。70年も前の、戦前のこと。
それが、近年、外来魚の放流で生態系がひどく変化してきたはずの、富士五湖の1つで、営々と子孫を受け継いで生き残ってきたとは・・・。
すごいことです。ヒメマス(北米原産、海に降りるベニザケの陸封型)との違いに気がついた、さかなクンもすごい。
サケ科の淡水魚では、北海道のミヤベイワナとか、実在が疑問視されている朝日連峰のタキタロウとか、種別の判定も未決着だったりする仲間がいます。イワナも、地域ごとにいろいろな特徴が見られ、ダムや林道に生息域を脅かされながらも、それぞれに密やかに生き抜いています。
それと比べても、クニマスは、存在はもちろん、種として区分けされる可能性をもつものなので、大発見になるニュースと思います。
大切に保護してほしい。そして、いつか可能ならば、水族館でいいですから、泳いでいる姿を見てみたい。
そういえば私は30年ほど前に、東京海洋大学の前身の水産大学に、イワナの先生の話を聞きに行ったことがありました。
(写真は、このニュースとは関係ない、北海道のアメマスです。)
こんばんは。
ヒメマスの亜種と思われたらしいですね。ちょっとした違いでも、その道の人だとわかるんですね。
こういうニュースがあると、他の絶滅種ももしかしたら、と期待してしまいます。
こんばんわ。
私もニュースで見て知りました。
さかなクンって、スゴイ学者さんだったのですね。
あのキャラクターからは想像できないほどの…。
さかなクンは明るいばかりでなく、魚の絵も上手なので驚きました。
さかなクンなんて言ってはいけないですね。
「さかなクン先生」とか、「さかなクン博士」とか言うべき…?
K_gumin さんへ。
ヒメマスの場合は、いま日本国内の湖にいるものは、すべて北米から持ち込まれたものですね。十和田湖が最初でした。
(時代を寒冷期にさかのぼると、知床あたりで海からベニザケが遡上して、産卵する時代があったかもしれません。)
それに比べて、クニマスは、火山跡が陥没するなどしてできた深い湖に、おそらく周囲の河川に生息していた祖先がすみつき、代を重ねて、いまの姿になったのではないかと想像します。
>他の絶滅種ももしかしたら、と期待してしまいます。
ほんとにそうですね。
同時にサケ科では、イトウ(北海道)が細々と暮らしていますし、ゴギ(中国山地のイワナ)なども危うい。
西湖のクニマスも、ニジマスやブラック・バスの脅威にさらされているでしょう。
産卵、孵化の場所、稚魚の生育条件など、調査を進めて、なんとか保護してほしいです。
setiseti01さんへ。
>さかなクンは明るいばかりでなく、魚の絵も上手なので驚きました。
テレビの解説をときどき聞いて、ただものではない! とは感じていましたが、滅亡種をこの世に見いだす大発見とは、心から尊敬します。
しかも、イラストレーターでもあったんですね。
彼の「講義」は、さぞかし学生の出席率が高いのでは、と想像します。
この次は、出席率100パーセント超え、もあるかも。私も忍びこみたい!
田沢湖は、setiseti01さんにとっては、ややご近所ですね。
私も今年の夏、そばをかすめました。子どもたちと北海道へ渓流遊びに行って、帰りに青森側から玉川温泉に行き、田沢湖の周りを抜けたこともありました。
外見では深い湖とは感じられませんでしたが、クニマスのことを知ると、魅力的なエリアだと感じさせられます。
こんにちわ。
「釣りキチ三平・平成版」にキノシリマス(クニマスの地方名?)の名前でこの魚の絶滅した経緯などが描かれていました。
絶滅した幻の魚が脈々と命をつないでいたという
ニュース、ほんとに嬉しいですね。
興味ある方はこの漫画もぜひお読み下さい
三平シリーズは、古いものはそろえていますが、それは読んでもいませんでした。
「釣りキチ三平 平成版
底湖のキノシリマス」
というのですね。
なぜ、キノシリマス(木の尻鱒)なのか。謂われもすぐ見つかりました。田沢湖には、龍に姿を変えてしまった娘と、その娘を思う母親との、伝説があるんですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%82%B9
玉川温泉の源泉は、地底から吹き上げるように湧きだした熱湯が、毎秒数トンという規模で流れ出し、そのまま川になって、田沢湖へと流れていきます。
温泉は肌にしみる、強い酸性。
私たちはその川に沿うように走って、田沢湖へと導かれました。予想を超える大きな明るい湖でした。
その沢水が田沢湖に引き入れられるまで、クニマスは、ずっと子孫を繋いできた。
今度の大発見には、自然の生き物の力強さのようなものを感じさせられます。
K_gumin さんへ。
分類のことでさらに調べてみたら、クニマスを、ヒメマスの亜種とする説が有力なようですね。
エゾイワナと、ミヤベイワナくらいの、差異なのかもしれません。
でもそうなると、不思議です。
クニマスの祖先は、どこから来たのか?
ヒメマスは、ベニザケの陸封型(河川型)で、ほんらい北米の北部とか、シベリアあたりに遡上するはずです。
その仲間が、なぜ本州に?
よほど寒冷な気候の時代に、クニマスの遠い祖先(ベニザケ)が、海と奥羽山脈の渓谷とも、行き来して、その陸封型が、クニマスという独特の鱒になった、ということかもしれません。
そう考えると、可能性は少ないですが、北海道などの湖にも、海から上がってきたベニザケの子孫が、生きていた時代があったかもしれません。摩周湖とか? 阿寒湖あたりとかでも。
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