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痛みは一気に強くなり、椅子から崩れ落ちるように床に体を落とし、「いたーい! 何なのこれは!」。間を置かず、強い吐き気に襲われました。
私は、おろおろするばかり。
カミさん、痛がりながら、いま食べた食材を思い出して、頭の中でチェックし始めます。「当たるようなものは、食べてないのに!」
同じフキノトウをもっといっぱい食べた私は、なんともない。
強い嘔吐感に襲われ、それから1時間半ほどは、トイレと数往復。
湯冷ましを飲めるゆとりができると、水分補給をして、「とにかく、全部、ださなくっちゃ」。また、トイレへ。
そんな苦悶のなかで、カミさんから注文が。
「もしかしたら、フキノトウかもしれない。すぐ、ネットで調べて!」
私は、「どうして? フキノトウなら、毎年食べてきたじゃない」
「あのね。去年、たしか天ぷらを食べたときに、ちょっと気持ち悪くなったのよ。あなたが何でもないなら、もしかしたら、私には合わなかったのかもしれない。食中毒もあり得るから、調べて見て!」
医療の仕事をしてるカミさんの指示で、検索してみると、なんと、フキノトウのアレルギーが、ありました。胃に強い痛みが来て、嘔吐した人など共通の症状も。
ごくまれに、フキノトウが合わない人がいるそうです。
アレルギーだけに、胃壁が受け付けず痛みが出るほどの拒絶反応が出て、体から出るまで、症状が続くそう。
天ぷらにして食べた場合は、症状が出るまで一定時間を要し、体内にそれだけ長く止まることになるため、対処がより大変なんだそうです。
アレルギー恐るべし、です。
カミさんの場合は、3時間ほどで回復。今回は刻んで少量の摂取だったのと、症状が出て、速やかに、胃から出し切ることができたので、快方が早かったということでしょうか。
水分をとりながら、徹底して胃からの排出に努めたこともよかったようです。
カミさんは、もともと果物のアレルギーがあり、食べると口がかゆくなる場合があります。かゆみ、ですから、今度のフキノトウのように、数時間、苦しむというような問題ではありません。
出る症状の程度でいうと、かゆみの重い方から、さくらんぼ、桃、びわ。りんご、梨は症状が弱く出ます。
フキノトウは、これまでずっと食べてきたけれど、カミさんは、ここ数年は余り多くは食べないようになってきていた、と話しています。アレルギーですから、体の方と症状との関係も固定したものではないのでしょう。
ネットで調べたなかでは、フキノトウのとくに花の花粉などに、症状を引き起こす成分が多いそうです。
これまでの経験や、アレルギー症状の経験から、心配がある方は、フキノトウを食するときは、もしもの事態にそなえられる条件で試すことをおすすめします。
人家から隔絶したとくに山中で、初めて食べるというのは、フキノトウの場合は加減がいるかもしれないですね。
(なお、今回、私たちが食べたフキノトウは、信越地方で採集したものです。見た目、芽の姿が若干似ている毒草のハシリドコロなどは、私の山菜の経験上、混じる可能性はありませんし、採集の現場では、他の植物の芽は見かけませんでした。)
私の山友にも一人フキノトウアレルギーの方がいます。大事に至らず良かったですね。
wakaさんのお近くの方も、同じような症状の人がいるんですね。
確率は低いといっても、フキノトウを食べる機会があった体験者数との対比では、症状が出る人の割合は、うんと低く稀れ、ということではないのかも知れません。
うちのカミさんの場合のように、これまであまり体験したことがなかったくらいの、胃の痛み、という例は、ずっと少ない割合なのかもしれませんけれど。
重いと胃壁がショック症状のような状態になる様子です。
自然の世界はわからないことが多いし、人間の体も、また同様です
一般的に「食」と「毒」とが区分されてきたとは言っても、わからない部分は常にある。
実は、アレルギーではなく、毒性そのものの有無の面では、10年ほど前から、きのこの場合は、「食」と「毒」の区分の大幅な見直しが追究され、新しい図鑑で書き換えが進んできています。
食べられるキノコの見直しすすむ
http://www.yamareco.com/modules/diary/990-detail-1500
山の幸と言われるものでも、最初に食するときは、気をつける必要がありますし、自分の体の様子と相談しながら、つきあっていかなければならないと、思った次第です。
taniさん今晩はです。
私もフキノトウの天ぷらを少し多めに食べた後に1日程度胃が痛くなりました。
嫁さんは何ともないので何故自分だけかと思っていましたが、もしかしたらアレルギーの関係かも知れませんね。
奥様においては大事に至らず何よりです。
問題なく食事を頂けるありがたみをあらためて感じました。
kintakunteさんもですか。うちのカミさんは、ふきのとうは、子どものころから食べてきて、この2、3年も「ふきのとうの梅干し煮」など、食べやすく調理して、ずっと食べてきたんです。
本人によると、去年あたりから、食べた後に、おなかの具合がいま一つのこともあり(食べると胃に重荷になっていた様子)、今日は体調がよくないのかな?と思ったりしたとのこと。
そういうなかで、今回はがーんときました。
アレルギーって怖いですね。
どうぞ、これからの様子に気をつけられてください。
私も、量は追わずに、種類を広げて、楽しめる程度に付き合っていこうと思います。
こんばんは!
驚きました!
大事に至らなかったとはいえ大変でしたね!
永年食べてきて大丈夫だったのにこんなこともあるのですね。
アレルギーって侮れませんね。
ふきのとうと言えば長い冬が終わって春を迎えて一番に出てくる嬉しい春の使者、あの苦みが最高なのにショックですね。
私も冷凍したり酢漬けにしたりと一年中食べ過ぎてるかも!
他人事ではありません
mieeさん、そうなんです。一番、びっくりしたのは、山菜、ふきのとうに、ずっと親しんできた私たちだった。もっと早く、ふきのとうのアレルギーのことを耳にしていたら、去年のカミさんの違和感が出たあたりで、気をつけることができたかもしれません。
mieeさんも、気をつけてください。今までの経験と関係なしに、この症状は突然、起こりますから。
今回カミさんは、ここ1,2年の食後の感じから、やや用心じて、気をつけていて、2,3個分を食べただけだったのです。
それでも、胃腸は、強烈な拒否反応を示しました。
tanigawaさん。こんばんわ。
ええええ、そうなんですか。 最後にフキノトウを食べたのは数年前です。私のアパートの近くは、フキノトウ自生が多く、近じか取りに行こうと思っていました。 一人暮らしゆえ、何かあっても対処してくれる人がいません。 フキノトウ アレルギーなら、蕗もダメなんでしょうか?
Mikuniさん、私はカミさんより多めに食べて、大丈夫、快調でした。
それだけに、何が起こったのか、しばらくは原因がわかりませんでした。
同時に食べても、等しく同じ症状がでない、なんともない人はなんともないところが、アレルギーの怖さでもあるのかなと思っています。
Mikuniさんは、他にいろんな過敏症とか、うちのカミさんのように、サクランボで口がかゆくなるとか、いままでにそういう症状の体験がなければ、とりあえず大丈夫なのではないでしょうか。
ネット上では、フキの葉枝(茎)でなく、花粉に、アレルギーを引き起こす成分があるという解説もありました。医師は、アレルギーと見る解説がほぼすべてですが、植物の専門の人でも、半信半疑の記述の方もいます。症例と知見、そして一般的な経験がまだ途上なのを感じます。
私は、これからは、そういう意外な展開もありうるのだと思って、自然の味につきあっていこうと思います。そういう面からも、山菜はたくさん採れればいいという、ことではないですね。人間に都合よくいかない面があって、当然。今度の体験からも、うまく付き合いたいです。
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