「勇気を与える」「感動を与える」
テレビで一日三回は聞く言葉ですが、少し前まではこうはいいませんでした。
そもそも勇気は、やり取りするもんではなく、「湧いて来たり」「出したり」するものと思うのです。多分訳語の影響でしょうか。「神よ、我に勇気を与え賜え」なら昔からあった。でもこれ日本人の台詞じゃないですものね。
違和感の主なところは、このやりとりの言葉が、「与える」「もらう」というみもふたもない単語のせいでしょう。「差し上げる」とか「いただきました」なら納得いくのです。「与える」というような言葉は神様とか先生とか、相当偉い人がくださるときに使うわけで、スポーツ選手や何かが人々に向かって自分で「勇気を与えたい」「感動を与えたい」というのは、ナマイキに聞こえるのです、僕には。普通の人が「与えて」いいのはネコにエサやる時くらいの言葉と思っておりました。
話を無理矢理ヤマレコに帰結させると、
「君の山行記録を読むと勇気が湧くよ」
「私の山行記録を読んで勇気を出してください（これも相当無理あるな）」
「あなたが感動してくれる記録になってよかった（控えめにつぶやく感じで）」
という感じでしょうか。（きのう小津安二郎の映画を見たので昭和中期モードです、すみません。）あまり気にしないでください。
最近よく聞く気になる変な言葉が
「〜させていただきます」
いや自分の行動は自分で決めようよ
と いつもおもう
あ、そういえば今日は昭和な日じゃなくて昭和の日でしたね。
なんとなく同感ですね
まあ人それぞれって事で
こんにちは。
全く持って仰るとおりだと思います。
もしも『拍手を贈る』ボタンの横に『盛大に拍手を贈る』ボタンがあったなら
迷わず、そちらをポチっといっていたと思います。
言っている本人には、慣用的に使っているだけなのでしょうが、
冷静に考えると、偉そうな事この上ない言い方ですね。
最近で言うところの�狆紊�ら目線�瓩箸いΔ笋弔任靴腓Δ�。
q0u0pさんの仰る「〜させて頂く」と組み合わせたら傑作です。
「僕たち選手は、スポーツを通して皆さんに勇気を与えさせて頂きます！」
…なんて。
もはや滅茶苦茶ですが、
どこかにそんな言葉遣いをしている有名人が実在しそうに思います。
と、言いつつ、実は私自身「…させて頂きます」をうっかり使ってしまう
とても恥ずかしい習性の持ち主なのですが。
そんな時は、己の卑屈さが目の前に突きつけられている様で、
身の縮むほど恥じ入ってしまいます。
とても、良い文章(と、コメント)を読ませて頂きありがとうございました。
我が身を戒める為にも、今日この文章を読んだ事を忘れない様にしたいと思います。
おそらく、言っている人の多くは、上から目線のつもりは無いと思うんですよ。言葉を知らないというだけの事と思います。
「させていただきます」は商売の人の丁寧そうな便利な口癖が癖になってしまい、とりあえず丁寧に聞こえて便利な気がして感染ってしまったのではないでしょうか。ファミレス女給さん言葉と同じで。緊張して話すとき程、うっかり出るようですね。
知らず無意識でというところだと思うので、僕のような昭和オヤジが、知らないならば教えよう。知っていて使うならそれも良しと思って書きました。でも読んでる人はみんな昭和の人ばっかり？
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