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その前後に漆黒の破砕礫から成る薄い層がありました(写真1。写真の下が漆黒なのは単なるデータエラーw)。
崩落や笹山構造線に関連する岩石かも?と思い、家に持って帰って調べてみました。
webで画像とと見こう見しても全然判別が付かない為、実験&観察です。
・磁石には付かず(蛇紋岩を疑う)。
・ハサミで比較的容易に傷が付くが、剥離して来るような様子は見られない(黒雲母を疑う)。
・色は漆黒、松脂様の照りはあるが、黒曜石程では無い(写真2)。
・見た目が似ているので「まさか石炭?」と直火で炙ってみたが何も起こらず。
・匂いを嗅ぐと泥臭いような?そうで無いような?(玄武岩と泥岩の見分け方らしい)
・洗ってみると、他の石より水の中でカタカタ動くので、比重は軽そう?
・石鹸が取れず、ブラシで洗い落とすのに苦労した。吸着力は強そう。
・よく見ると雲母を含むような?一番黒いのを選んで来たんだけど、周りにあった同様の石は、もっと雲母を含んでいたような?(写真3)
・よく見ると片状構造(片理)が見られるような?(写真3)
・沢周辺にも割と再結晶した感じの石多いような?
片理が見られる=広域変成による再結晶作用を受けた変成岩。
そもそも周辺地層も山伏も泥岩だらけ&泥臭い?&比重が軽い&吸着力=泥岩由来?
と言う事で、日も回ってしまった為、泥岩が変成作用を受けた「黒色片岩」と結論付けましたw
そもそもこの黒色は変成によるものなのか?そうで無いのか?変成作用を受けたにしては何故あんなに薄い層に破砕された形で一部だけ存在していたのか?等疑問は残りますが、こんなもんで良しとしてあげましょうw
【オマケ】
webで調べている過程で山伏の地形、地質に関わる面白いトピック見つけましたんで、メモして置きます。
・百畳平周辺等、稜線上の二重山稜の凹地(おうち)は「線状凹地」と言って、南アルプス周辺の付加体堆積岩地域は、世界的に見ても珍しい線状凹地の発達地域との事。
・蓬峠の岩塔はハンレイ岩。
・山葵小屋の大岩はハンレイ岩礫、緑色岩礫、蛇紋岩礫等からなる巨大な礫岩!(てっきりメランジェとして巻き込まれた玄武岩塊かと思ってた!想像しがちな礫岩のスケールじゃ無いよね!w)
情報源は以下。
https://iida-museum.org/user/nature/pics/yanbushi.htm
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000_002783.html
【おしまい】
ID名:bergheil(ベルクハイル)というヤマレコユーザーです。
私は最近、山の地質や岩石に興味が湧き、いろいろと自分で勉強している、アマチュアです。
この日記にある石、まるで石炭のように真っ黒で、興味深いですね。
泥岩か、泥岩が多少変成作用を受けた泥質片岩(黒色片岩)かな?と思います。
ところで、ネット上で簡単にみられる地質図のサイトはご存じでしょうか?
「産業技術総合研究所」(通称:産総研)の「地質調査総合センター」(旧:国立 地質調査所)のホームページから入って、「地質図navi」あるいは「シームレス地質図v2」を見ると、全国各地の地質図が、簡単に見ることができます。
(パソコンで見るのが見やすいですが、スマホでも見られます)
私は、各地の山の地質を調べるのに重宝しています。
(既にご存じであれば、スミマセン)
「地質図navi」へのリンクをはっておきますね。
https://gbank.gsj.jp/geonavi/
コメントありがとうございます。
「石ころ観察日記」たまに読ませてもらってます。
(「日本の山々の地質」の方はPCでヤマレコに入る事が余り無いのでご無沙汰ですが...)
周辺の地質や年代を知ってすら、肉眼だけで石ころを見定めるのって難しいですよねぇ〜
同じ石だと言われても、全く色が違ってたりしますし。。。
bergheilさんに泥質片岩(黒色片岩)と言って頂ければ個人的には安心ですw
私は高校で地学を取っていた事もあり、もともと地形や地質に多少の興味はあったのですが、「シームレス地質図v1」で山の地質に興味を持ったクチです。
自宅の裏山がデイサイト質で、それが水源である安倍川の源流近くまで稜線上を延々と続いている事を知ってから「ロマン」を感じるようになり、安倍川周辺の山ばかり登っています。
手前味噌ながら、こんな⇓レコも書いてたりしますw
【海へ|地質で繋ぐ安倍東陵|梵天山-徳願寺山-朝鮮岩-持舟城址】
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2742913.html
私の住む静岡市は、プレート4枚集まって、海はドン深、山は急峻、フォッサマグナ西縁の糸静線をはじめとする構造線が走っている事もあり、破砕された礫がゴロゴロ下流に流されて来るような土地柄です。
お陰で海辺は砂浜も無く河原のよう(?)、平野部も狭い為産業の発展はイマイチですが、海に行くにも山に行くにも便利ですし、地質学的にも世界的に珍しいと言われている大変興味深い場所です。
「地質図navi」のご紹介ありがとうございます。
随分綺麗にスムースに見れるもんですね。これを肴に一杯やれそうな気がしますw
勝手ながら今後ともご教示頂けましたら幸いです。
ありがとうございました。
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