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普段使わない本だらけになっている部屋を久しぶりに掃除していたのですが、いつぞやの遺物の「測量士」のテキストやら過去問やら出てきたので、懐かしくなって読んでいたら一日が終わってしまいました💦(セオドライトってかっこいいですよね。中学生くらいまでカメラだと思っていたのは秘密。)
そういえば、登山SNS(ヤマレコやYamap)の山名登録って、最高点だったり三角点だったり意外と統一されていないなーと思っていたので、三角点の役割について少し話してみようかと思います。長文なので興味がない人はスルーしてください。
以前、関東の山で「え?三角点って山頂の目印じゃないの?」と言われたことがあります。たしかに三角点はその役割上、周りより高く見通しのいい場所に設置されるので山頂に設置されることが多いのですが、本来の役割は「三角測量の基準点」、三角形の頂点なので三角点とよばれています。
三角測量とは三つの三角点を結んだ三角形のうち一辺と各々の角度を測ることで、三角点間の距離と標高を計算式で求めることです。国土地理院の地図を見てみると三角点のとなりに標高が書かれていると思いますが、これは、日本に一つしかない三角点の「原点」から三角測量をつなげて計算された数値です。(原点は東京都港区麻布台2-18−1にあります。)(イラストA)
三角点が設置されるに場所に当たって最も重要なのは「その三角点から周りの6つの三角点をも物理的に観測できるか。」ということです。多くの場合山頂は一番遠景が効くので三角点設置にはもってこいなのですが、平べったい形の山だったり、周りが平地だったりするとどうしても近くの尾根などが邪魔をして最高点を観測することができないことがあります。そんなときは最高点ではなく、この尾根(ピークですらないことがある)に三角点が置かれます。これが山岳の最高点と三角点のズレとなります。(イラストB)
三角点はその性格上、地図上の一等二等三等三角点をつなげていくと、六方向にきれいに線が引かれ、カシミール3Dなどで確認するとそれぞれの三角点から三角点を目視できます。(*地図は大分県の霊山。三角点からは六つ見えるけど、最高点からは二つしか見えない)ちなみに四等三角点だけは設置された経緯が違うので、これには当てはまりません。
なんだか長くなってしまいました。最高点=三角点ではないというのは事実ですが、山頂はどちらかといわれると、とらえ方次第だと思います。(わたしは最高点派です)
みなさんは、どちらを山頂とされていますが?
ちょっぴり気になります。
*正確に言えばちょっと違うところもありますが、ご容赦ください。
新田次郎の「点の記」を読んで以来、三角点を見るのが楽しみです。
でも山頂は、と言えば最高点かなと思います。
それとは別に、地図に三角点を見つければ探します。宝探しのように思っています(^_^)
こんばんは!
わたしも三角点探すの大好きです。見通しのよいところに設置されるので、最高点よりも景色がいいことも多いですし。でも、最近は光学的な観測ではなくてGPSや観測衛星で地形を把握しているとも聞きますし、これからは三角点も風化していく一方ではないかと心配しています。
探して、探して、落ち葉かき分けて見つけたときは本当に宝を探し当てたって感じですよね。
やはり登るなら最高点ですね。昔は地図とコンパスで登っていたので、三角点が自分の現在位置を知るためのいい目印だったのですが、今となってはGPSが最強過ぎて
三角点は山頂ではないですけど、それを設置した人たちの歴史もあるので、是非一度見に行ってみると面白いかもしれませんね。
山頂と称されている所でも近くに岩があったりして、その上が明らかに高ければ、よほど危険だとかの状況でなければ登ります。
とは言え、三角点も気になる所なので、ルートにあればそこを通るようにしているし、多少ルートを外れていても顕著なピークなら行きます。
別に三角点タッチとかはしませんけど。
あと、独標(独立標高点)も気にする場所です。
ただこれは、標識とかは無い所が多く、地理院地図上の黒点のある所に過ぎないのですけどね。
>山頂と称されている所でも近くに岩があったりして、その上が明らかに高ければ、よほど危険だとかの状況でなければ登ります。
仲間ですね(笑
でも、真性のびびりなので、一人の時は自重しています。
三角点、私も可能な限り寄って写真撮るようにしています。三角点は測量の歴史ですね。
独標って石を設置したりするわけではないので、たまに崖の上とかとんでもないところにあるのもおもしろいです。
三角点の解説、勉強になりました。
ありがとうございます。
山頂と三角点は別の位置づけのもので、山頂=山の頂き=山の最高点だと何の疑問も無く思っています。
これまで三角点についてはあまり意識せずにいましたが、タッチするまでは無いですが意識はしていこうかと感じました。
ありがとうございます。
大分県のマイナーな山に登っていると、最高点に山頂標識を設置する派(太平会(オレンジ色のプレート)や安武山標(えんじ色の木の杭))と三角点に設置する派(SHC(白いプレート))があって結構混乱するところです。
あと結構田舎の三角点は整備されていないことも多いので激薮に埋まっていたりします💦
でも、kayokosさんがおっしゃっているように宝探しやロゲイニングみたいで結構探してみるのも楽しいですよ。
『山』の捉え方は、我々登山者(ヤマレコ運営側を含む)と国土地理院では若干違います。
国地院が谷川岳とするのは茂倉岳で、一ノ倉岳やオキノ耳は国地院が谷川岳とする茂倉岳の属峰とされています。
中央アルプス北部の宝剣岳(2931m)や麦草岳(2733m)も木曽駒ヶ岳の属峰とされ、日本2500m峰には入っていません。
一方、鳳凰三山や白馬三山はそれぞれが単一の山とされ、主峰と属峰の関係にはありません。
かって、どのような基準で主峰・属峰を決めるのか、国地院に問い合わせたことがありますが、「明確な基準はありません」との回答でした。
主峰&属峰は、日本地図センターから発行されている『日本の山岳標高1003山』を見れば分かります。
登山者としては、主峰とか属峰とかに関係なく、地図(地形図)に山名と標高がある、その最高点に登りたいですね。
多分、多くの登山者がそうだろうと思います。
主峰・属峰の考え方、勉強になります。
私の地元の日本二〇〇名山の由布岳にも「西ノ峯」と「東ノ峯」があって数メートルの差で西ノ峯のほうが高く、こちらが由布岳の山頂とされています。しかし歴史をひもといてみると、西ノ峯は「木綿山」、東ノ峯は「柚富岳」といわれ、両方とも名持ち、どちらかといえば東ノ峯が主峰と考えられていた時期もあったようです。(ちなみに三角点名は西ノ峯にあって名前が「油布岳」。なかなか面白い
おっしゃるとおり、主峰、属峰に関係なく頂に立つことが登山の楽しみだと思っています。
農鳥岳は西農鳥が最高点ですが甲府盆地からピークに見える農鳥岳に三角点が設置されていたり、
大菩薩嶺は近くに見晴らしのいい場所があるのに視界が悪い山頂に三角点があるなとか、
富士山には剣ヶ峰と白山岳と2か所に三角点があるのは北東側からは火口縁に隠れて剣ヶ峰が見えないからなのかなとか、
奥穂高岳(最高点)と前穂高岳(三角点)と明神岳(穂高奥宮で祭られているご神体。徳本峠から上高地入りしていた頃の名残か)の関係性とか、
色々考えているうちにふと気づいたのですが三角点のない山の立場がありません。
それを思うと三角点も捨てがたいのですが山頂はやっぱり最高点ですね。
信仰の歴史、登山の歴史、測量の歴史、山についていろいろな側面で考察していくのも醍醐味ですよね。
>色々考えているうちにふと気づいたのですが三角点のない山の立場がありません。
これはただの想像なのですが、三角点を設置するには、大きな御影石を麓から運んでこないといけないので、設置場所までかなりしっかりした道がある場所が好まれたのではないかと考えてます。そうなると、当時としても人気のある山に設置されることが多かったのかなぁ。
私も最高点派ですが、この間登った大菩薩嶺の砥山のように、家に帰ってから「む。隣のピークの方が少し高い・・・。」と判明したときは一瞬だけ、「山頂、三角点でいいかな。」となってしまいます。(
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