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先日、大峰で遭難して数日後に生還した女性たちについて結構話題になりました。
何日も山の中で耐えて生還したことがクローズアップされてものすごく良い話題として扱われていましたが・・・。
私の感想としては、山で一週間以上耐えたのは純粋に凄いですが、それ以外はお粗末そのものだというものでした。
生還のニュースが入った時に私が最初に思ったのは「スマホ持ってたんかい!」でした。今時、登山するのにスマホにGPSアプリ入れるのは常識ですし、もはや必須です。地図とコンパスで現在地を把握する力量があるならいいですが、明らかにそのスキルも無さそうでした。さらに古い廃小屋みたいなところで過ごしたと言っていたので、ツェルトも持っていなかったのでしょう。
で、ここから本題の違和感ですが、そのニュース内で当人が言っていたのは遭難したのはトップリ尾の看板に誤誘導されて迷ったということ。
言ってることはわからないでもないのですが・・・。
この看板はトップリ尾の入口を示しているもので、矢印はトップリ尾と明星ヶ岳の2方向のみを示しており、天川川合への方向を示していません。これだけを見たら川合に向かうルートがわからず、トップリ尾に向かうのが正解と勘違いすると言いたいのでしょう。
ただ、トップリ尾を下から登ったことのある人はご存じだと思いますが、道中にいくつかあるこれらの看板のどれもが常に明星ヶ岳への距離と方角を示しています。湯ノ又からトップリ尾を通って明星ヶ岳へ向かう人が川合に下りることはないので設置した五條市としては当然川合への方向を示す必要はないわけです。
ですのでこの看板のせいで迷ったと言われても困るというところじゃないでしょうか。
さらに、この付近の川合へ向かう道の踏み跡はかなり明瞭で、逆にトップリ尾への道の踏み跡はだいぶ薄いのです。
私は初めて行くルートの場合、聞いたことのない地名が出てくる看板があった場合はいったん立ち止まってGPSでその地名を探しますし方角を確認します。紙地図の場合でもコンパスで方角を確認します。今回なら「トップリ尾」と看板に書いてあるのだから自分の進むべき方角にトップリ尾があるのかどうかを確認することになります。
普通はそれで迷うことはないのですが・・・。
テレビではこの看板のせいで迷った人がたくさんいるというYAMAPのデータなども出していました。正直、看板が別の方向を向いていたとかでしたら責められても仕方ない部分もありますが、正しい方角を示しているのに責められるのはちょっとどうかなと思います。
報道の最後は、あまり看板はあてにせず、GPS等でちゃんと確認しましょうと申し訳程度に締めていたのですが、どちらかというとわかりにくい看板が悪いという事が主な内容でした。
私が思うに、これは看板のせいではなくただ単に登山者のスキルの問題です。
ちゃんと登山コースを下調べして、GPSは必須、分岐点では地図をマメに確認、登山にはツェルト、非常食は持っていくこと、これらを重点的に報道しなければならないのに、わかりにくい看板が悪いんです、みたいな報道をしてるとまたやらかす登山者が続出するだろうと思ってしまいます。
北アルプスなど、過剰に看板やマーキングがあって、常に前後に人がいるところばかり登って登山のベテランを気取ってるとこういうことになります。
よく道迷いで遭難した人の周囲の人へのインタビューで「あの人は剱岳や槍ヶ岳を登ったこともある登山のベテランだったんです」があるあるのコメントですが、あの手の登山道はいくら登ってもルートファインディングのスキルはまったく上達しませんので、自分は常に初心者だという認識を持つべきだと思います。
そもそも本当のベテランは雪崩、落石、滑落はともかく、無雪期での道迷いの遭難はまずありません。
報道の方向性がちょっと違うんじゃないの?と思って思わず愚痴ってしまいました。
長文すいません・・・。
写真はその看板。
遭難後にテープを貼られまくってかなりみっともないのでもう撤去したほうがいいと思います。
●高校の時に山岳部→現在60歳オーバー
●地図→登山中に敷物にして置き忘れる
●地図アプリ→入れてたけど使った事ない
山舐めてるよね?状態なんで…敷物ってアホか、と。それ、山なら万札より大事な紙だぞ、と。
助かってよかったね、じゃなくて、お騒がせして申し訳ありませんと世間に謝れレベルなんですよねorz
報道の方向性のズレは私も感じました。
何も触れられてなかったけど気になったのは、新聞で載ってただけで計3回ヘリが飛ばされてましたが、その救助費用とかえらい事になってて懐具合次第では生きて帰った先も地獄という事もあり得るだろうな、と、、、この体たらくで山岳保険だけ入ってるともちょっと考えにくいですし。真相はわかりませんが。
非常用装備が増えたら増えた分だけ重量と敷居が上がっていくので、どこまで持っていくのかは各人意見が割れまくるところですが、
少なくとも地図に頼るならコンパスとセットで持ってて読めないと話にならないし、スマホに頼るなら落とさない工夫と予備バッテリーは要るし、もし動けなくなったらどうするかの対策は各人命を守れる程度はちゃんと見越してしないとダメだし、あと山岳保険も。1dayのすらあるんだし。
メディアも上手に啓蒙活動して欲しいなとは思います。
というか、山やる人の感覚なら、わかりにくかろうと看板が設置されてるだけでありがとう、なんじゃない??と思いますね^^:::
こんにちは。
あの人達は本当に山舐めてると言われても仕方ないと思います。
しかも堂々とテレビに出て「あの道標が(道迷いの)大きな要因だった」と言い切ってましたんで、それは違うだろと。NHKの演出でコメントを切り取られただけかもしれませんが。
自分の未熟さを看板のせいにしてるようではそのうちまたやるでしょうね。
看板も無かったら無かったで不親切と言われるし、つけたら文句言われるし、大変です笑
ホンマ文句ばっかやなぁ
この事故はヤマレコ日記で知ったくらいで、詳細は把握していません。
トップリ尾は歩いたことがありませんが地図で見ると破線になっています。破線ルートでも普通に歩けるところがあるので一概に言えませんが、大体は踏み跡が薄くなったり、歩きにくくなっておかしいと気づかなければならないと思います。
信州などのメジャーなコースは間違い様がないくらいに整備され、道標もしっかりして、枝道もほとんどないので、数多く歩いてもルートファインディングのスキルは身に付きません。
極端に言えば地図を一度も見ることなく下山することもあります。
しかし近郊の山はそのようにはいきません。山仕事の道や、けもの道が錯綜して分かりづらいです。大峰は修験者が使う道もあるのではないかと思います。
近郊の山でこそヤマレコなどのGPSアプリが非常に有効です。一番のメリットは現在地を高い精度で把握できることですね。それとスマートフォンと紙の地図とコンパスは必携ですね。
この遭難者はそれらを持っていても使いこなせていなかったか、使う意思がなかったかで、論外だと思います。
行く先の山域を知っている友人やガイドさんと登るべきでしょう。
報道の姿勢については???と感じることが少なくないですね。
こんにちは。
トップリ尾は踏み跡はありますが、いわゆるバリエーションと言われる道ですね。
五條市としては近くの弥山や八経ヶ岳に比べて人気のない(笑)、五條市の最高峰である明星ヶ岳をアピールするためにトップリ尾と中尾に看板を設置したと思われます。
この道自体は比較的狭い尾根を通っていきますので尾根を忠実にたどればGPSや地図が無くても登山できますが、川合へのしっかりと踏み跡のついた道と違い、踏み跡がかなり薄いのでおかしいのはすぐわかります。
この「あれ?この道で大丈夫かな?」と違和感を感じて立ち止まって現在地を確認する習慣がない人は登山はしないほうがいいのではないかと思いますね。
このニュース、そんな続報が報じられていたのですね。探しましたらこちらに動画が載っていました。
○NHK奈良:相次ぐ山岳遭難 「道標」で道を間違えるケースも
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20220929/2050011828.html
日記・コメントに挙げられてます内容はどの項目もまったくその通りですし、ニュースは尺の制限があるとはいえ少々安易すぎる結論ですよね。
・分岐では方向を確認する、周囲の尾根、地面の堅さ、踏み跡の変化を意識する。
・道に迷ったと気付いたら、まずは戻る。
動くなと言われるケースも多いですが、9日間も動かない…も、本当に良いのか。
早々に問題の分岐に戻っていれば、他の登山者にも会えたのでは?
(概ね位置/来た道が把握できている前提ですが)
・道標を設置した五條市?が、五條市の行先しか載せないのは「ことなかれ主義」すぎ?
こんにちは。
確かに五條市の行先しか載せないのは裏でなにかゴタゴタがあるのかと勘ぐってしまいますね。
このニュースでも地元の人と名乗る人物がやたら「この看板はおかしい」と敵意むき出しのコメントをしているので、なんとなくこのあたりの山岳の大半を管轄する天川村に断りもなく五條市が勝手に立てた看板だ!と言いたいのかなという印象を受けました。
100名山への登山道の取り合いをしてるのかも知れませんね笑
コメント欄にあった続報のニュース拝見しました。
しかし、まあ〜
なにが登山歴40年のベテランや〜😠
笑わせせてくれますね。
「トップリ尾登山口」とはっきり書いてるやろーーー
自分のミスを道標のせいにするなんて見苦しいですなぁ。
NHK奈良と地元のおじさんふたりも なぜこのコメントなのか、
請求された莫大な捜索費用を何とかしようとする意図が伺えます。
ご無沙汰しております〜
このおじさんたちもそこまで言わんでもええやろってくらい看板にケチつけてますもんね。
まあ五條市が適当に立てた無責任な看板のせいで遭難者が出てこっちは救助活動に駆り出されてるんだという認識なのかもしれませんね。天川村とYAMAPは提携してるみたいなので、どちらかというとこの映像は天川村側からの意見という感じです。
そんなことしてないで、双方の役場主催で定期的に登山者のスキルアップのための登山講習会とか登山学校みたいなのを開催したらいいのにと思います。目の前に良い山があるんだし笑。
この女性が自らベテランと言うてるわけじゃ無いやろ。もう少し大らかな優しい気持ちになれんのかね?
人はミスをします。だから無事故なんて無理なんです。
でもこの女性、自分のミスを道標のせいにしてますやん。
反省してないから また事故を起こすと思います。
周りの人々は、どう接してるのか疑問です。
大らかな優しい気持ちで甘やかすから大して反省もせずこういう事故起こすんですけどね。ちゃんと周りが注意していればこんなことにはなりません。
私が言いたいのは、自分のミスをせっかく付けてくれてる看板のせいにすんなという事だけなんですが。たぶん看板無くても迷ってたんじゃないですかね。
YAMAPで遭難記書いてたのでここの日記見てみたらコメントが増えてました(笑)
当日の急なルート変更、登山靴ソール剥がれ、初日に弥山小屋についたのがなんと午後9時!とかもう無茶苦茶やなという感じです。道標の件もそうですが、迷惑かけてすいませんとは言ってるものの根本的に何が悪かったのかいまだにわかってない雰囲気でしたね。道標が悪いというのはしっかりアピールされておりました(笑)
YAMAPの遭難記を拝見しました。
私も高校山岳部出身なんで桑名高校山岳部の名前しっかりと記憶させていただきました。(笑)
この女性 体力と読図力が大峰をやるレベルになかったのがわかりました。
tokurinさんもご存じでしょうが、ややこしい道標なんて日本中の至る所にあります。
それをまだ道標のせいに、、、残念な方たちです。
人の振り見て我が振り直せ、自分もこうならないよう気をつけたいと思います。
桑名高校の山岳部の現役部員も校名出されて恥ずかしいやら情けないやらで大迷惑でしょう・・・。
今時高校山岳部は結構貴重だと思うので、負けずに頑張ってほしいです。
本来の山はテープも道標もないんですから、この方々の高校の頃なんて何の印もない山を歩いていたはずですし、GPSもないので読図の能力は今の人より明らかに上だったはずなんですがねー。幽霊部員だったんでしょうか(笑)。
NHKwebで動画みました。
登山道の看板についての報道に違和感、同感です。
道迷いを検証するするのが目的なら、誤った道に入ってしまったのはこの道標に引き込まれた為だった、確認が足りなかったという方向にすべきだったと思います。それなのに、川合方面を記していない道標がクローズアップされ、遭難を防ぐためには、という大切な部分が足りなかったと思います。それがNHKであったので残念に思います。
tokurinさんのおっしゃる通り、報道の方向性が違うのではないのか。
勇気のある発言と思います。私は思っても言い出せませんでした。
ただ、せっかく遭難手記を出してくださっているようですので、落ち度を責める流れにはならないでほしいと思います。この後も遭難は無くならないでしょうが、他山の石とできるよう手記は公開して欲しいと思います。
自分自身が何度も道迷いをしていますし、そして大峰山系が好きですので、この遭難の手記が出たら、今後の自分の参考にしたいと思っていました。9/30中日新聞朝刊に掲載されているとのことですので図書館で読みたいと思います。
こんにちは。
道間違いは誰でもします。私も双門とかで毎度毎度、同じ偽テープに引っ掛かって「またやられた!」と悔しがっているので(笑)。
ただ、間違えた後、何分後に気が付くのか、何らかの違和感を感じることができるのかが大事だと思うんです。そして間違えた地点に戻って「ああ、よく見たらあっちにしっかりした踏み跡あるな、自分の注意が足りなかったな」と反省して初めて自分の経験値が上がるはずです。
それを看板がわかりにくいせいだと言ってしまうといつまでたっても経験値は上がりません。
おそらくこの方々は今までも何度となくヒヤリハットがあったけど、たまたま運良く帰ってこれただけのような気がします。
ただ、山で一週間以上毎日どのように過ごしていたのか(これに関しては本当に凄いと思います)、どんな精神状態だったのかは気になりますし大いに参考になるはずですので、手記が出るなら私も読みたいと思います。
中日新聞の情報ありがとうございます。検索してみましたら、オンライン版が見つかりまして記事の冒頭だけですが見られました。(図表3枚も見られます)
当日コース変更して、弥山小屋に午後9時に到着だったと… うーん(~_~)
○中日新聞Web:10日間遭難の61歳「生還は幸運だった」 地図紛失、道標で判断ミス
https://www.chunichi.co.jp/article/554489
おじゃまします^_^
中日新聞web、他のヤマレコユーザーさんが日記にあげて下さっていたので見ました。
続きを読みたくて会員登録しようとしたのですが、そもそも新聞定期講読が必要のようで諦めました。
大阪府立中央図書館に行きましたが、データベースは5大紙のみでやはり閲覧できず。
昨夜、中日新聞に閲覧方法をメールで問い合わせたところです。回答は早くても連休後かなと思います。
小屋泊装備なのに1週間ってすごいですよね。私もこの尾根は下ったことがありますが、途中素晴らしいところもあるのですが、はっきりしないなだらかな樹林帯は迷いやすく、その後もザレザレで歩きにくい。ルート上には水場は無く、谷に降りてしまえば登り返しはかなり難しかったのかと。あの山深い大峰山系で女性一人で電波を探しに道なきみちを歩いたのか?待っている女性も一人でさぞ不安だったのでは?
tokurinさんのおっしゃる、どんな精神状態だったのか。大変気になるところです。
またお知らせしますね^_^
(有料記事ですのでこちらで公開は控えると思いますが)
見ていなかったらコメント入れて頂いてましたね。すいませんでした。
この方がYAMAPで詳細な遭難記を書いておられますのでご参考にどうぞ。
https://yamap.com/magazine/40239
掲載されているトップリ尾の地図の123のルートはどれも誘い込まれそうな支尾根なので(下りでボーっと歩いていたら何度か行きかけました)、そこをもうちょっとしっかり書いてくれればいいのにと思いました。
道迷い、迷い込みは、本当にいつ自分自身に起きるかもしれないので改めて注意したいです。
その一方で、小屋を見つけて火を焚くなどの工夫があるのに、「登り返して遅くなるのはイヤ」というあたりの落差が気になりました。通常時と非常時での違いかも知れませんが、間違った方向に進み続ける恐さを考えると…
「前日にかなり下っていたので、登るという選択はありませんでした」も違和感がありまして(最終的には登ったとは言え)、もろもろ文字通りに受け取っていいのか、脚色や言い訳は入っていないかと、少々疑問に思えてきてしまいました💦 これ以上深読みしても仕方ないような気も(~_~)
こんばんは。
登り返しはイヤ・・・まあ、ちょっとはわかる気がするんですが(笑)
私も道間違えた時に横着してショートカットして正しい道に戻ろうとしたけど崖などに阻まれて結局元の道に登り返すハメになったというのが何度かあるものですから・・・。
ある程度経験があれば、しんどくても忠実に来た道を戻るのが一番効率が良いというのはわかるはずなんですがねー。羽根田さんの本とかの遭難事例だと滝を下りてしまって登り返しが不可能というのが多かったんですが、ケガもなく登れるのに登らないというケースはあまり聞かない(笑)。
まあ気持ちがいっぱいいっぱいだったんでしょうけど。
今回はそれこそ「迷ったら登れ」の原則であっさり解決してた話ですね。
こんばんは、おじゃまします
YAMAP見ました。
リンク、ありがとうございました。
toshimizuさんのおっしゃること、私も感じました。登るという選択肢は無いって…
登り返しがイヤとか悠長な発言にも違和感。
でもその、のんびりした感覚だから追い詰められることなく体力温存して待てたのかな?
YAMAPもやはり道標の見直しで締めくくられましたね。天川村とYAMAP、五條市、百名山、大人の事情の記事ですね。ちょっとがっかりしました。
羽根田さんがインタビューして執筆されたらと思いますね。
こんばんは。
羽根田さんのインタビューを受けても本人が気を悪くして途中退席しそうですね(笑)
あの人の本は、「これ書かれた当人は怒らないの?」っていうくらい遭難者や関係者を辛辣に批判してる部分がありますから。
あたりまえの事を言っておられるだけなのですが、面と向かって批判して、さらに文章としてそれを世に出すというのはなかなかできないので、貴重な執筆者だと思います。
まあ、今回はいろいろと突っ込みどころが多すぎて羽根田さんもあきれるかも。
私も最初は長期間山で過ごしたのは凄いと思っていましたが、この記事読む限り明らかに2日くらいで自力で脱出できましたよね。
周りの人たちが「あなたたちが悪いんじゃない、道標が悪いんだ」とか言って本人を慰めてるのかもしれないですが、とりあえず私は道標は何一つ悪くないと思います(私は五條市の回し者ではありません(笑))。
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